令和6年4月15日の昼飯

本日、食したカップラーメンはこちら!

 

徳島製粉
「金ちゃん ヌードル」

 

だぁぁぁぁぁぁ!

早速! いただきます!
 
せっかく書いたブログが消えた!
しかも、復旧もなしwww
 
やる気が失せたぁ~
完全にうせたぁ~
せっかく聖徳太子まで調べたのに……完全にリセットwwww
 
ということで、今日はここまで!
 
なので、当然今日は「聖徳太子」つながりのお話じゃぁwww
 

kakuyomu.jp

 

 だが、カルロスが恐怖したのはそんなグロテスクな光景ではない。

 これでもカルロスは歴戦の勇者。

 魔物の臓物など手で引きちぎって投げ捨てることなど造作もない。

 それどころか、女子たちがキャーキャーと言って全く役に立たないカエルの解剖の授業で一人率先して内臓を部位ごとに細かく切り分けるオタク君よりもてきぱきと作業するのである。もう、その速さと言ったら一瞬! 秒の世界! もはや匠の領域ですよwww

 ならば……カルロスは何に恐怖したというのだろうか……

 

 そう、二つに分かれたそれぞれの体の断面から垂れ落ちるゲルゲの内臓がウネウネとミミズのように動いているのだ。

 いや、内臓だけではない、脳みそや血管といったあらゆるものが何もない空という空間に伸びてく。

 それはまるで無数に伸びる触手のよう。

 だが、それらが互いに絡まり、一つにまとまりだすと肉の塊を作り出す。

 そして、ついには何もなかったはずの半身に元と同じような肉体を作り出していたのだ。

 

 空に浮かぶ二人のゲルゲ……

 そう、奴はコカコッコーの魔血をかぶり分裂したのである。

 しかもこともあろうか、完全に成熟した成人体でである。

 グレムリンというのなら、ここは芽キャベツから生まれる子供ギズモというのがオチじゃないのかよ!

 などと、カルロスが思ったかどうかは知らない。

 

 だが、それで終わりではなかった。

 宙に浮く二人のゲルゲは、再び空を飛び回るコカコッコーの首をつかんで跳ね飛ばしたのだ。

 ぐえぇぇぇぇぇぇえ♡

 共鳴するゲルゲの叫び声。

 そして、先ほどと同じように

 カシワ腹イグえぇぇぇぇぇぇえ♡ という絶叫とともにゲルゲの体がはじけとんだ。

 ちなみに柏原は芳江(よしえ)であるが、このお話しとは全く関係ないwww

 

 2つの体が3つ。

 

 3つの体が5つ。

 

 5つの体が9……17……33……65……

 だが、空にはまだまだコカコッコーの鳴き声がこだましている……

 

 そして、こともあろうか分裂し終わったゲルゲたちは城壁の上の守備兵たちを襲い始めていたのだ。

 守備兵たちはただでさえ、空から飛来するコカコッコーの相手で手一杯。

 そんなところに魔人であるゲルゲの攻撃が加わったのである。

 

 守備兵たちは恐怖する。

 ……魔物が魔人に……変わった……

 コカコッコーという魔物だけでも死にかけていたのに……

 よりによって、魔人に変わりやがった……

 しかも、これほどの数……どうしろと……

 というのも、進化した魔人は魔物よりもはるかに強いのだ。

 そんな畏怖にも近い既成概念が守備兵たちの頭の中には存在していた。

 いまやゲルゲの群れが城壁全体を覆うように飛んでいるのだ。

 

 突然飛来したゲルゲの攻撃に混乱し右往左往に逃げ惑う守備兵たち。

 だが、そんな守備兵たちは面白いように次々とゲルゲの爪の餌食になっていく。

 しかし、最前列に立っていた魔装騎兵たちが傷つき倒れていく仲間たちを守るかのように剣をきしませ、そのゲルゲの攻撃を食い止める。

 確かに……食い止めているのだが……やはり魔装騎兵らにも恐怖と疲労の色が濃くなっていた。

 おそらく、このままでは魔装騎兵たちの体力も限界を迎えることになるだろう……

 そして、いつかは魔血ユニットに装てんされているタンクの魔血が切れて、最悪……人魔症を引き起こしてしまうことだろう……

 そうなると、魔装装甲をまとった人魔まで暴れだすことになるのだ……

 もうそれは……地獄以外何物でもない……

 そんな血みどろの戦いが繰り広げられる城壁の上では、なすすべもない守備兵たちの終わらない悲鳴と、魔装騎兵たちの今生最後の雄たけびがこだまし続けていた……

 

 ――このままでは……

 そんな状況をカルロスは苦虫を潰したかのような厳しい表情を浮かべてにらみつける。

 しかし……

「この魔人……まさか……無限に分裂できるというわけではあるまいな……」

 というのも神民魔人は並みの魔人ではない。

 魔人がさらに進化して魔人騎士から「神民の刻印」を与えられし者たちなのだ。

 その強さ、一匹でも厄介なのに、それが無数に増え続けている……

 さすがに歴戦の勇者であるカルロスも恐怖せざる得なかった。 

 

 今や、空を舞うのは無数のコカコッコーではなく分裂したゲルゲの姿。

 そんな数のゲルゲの群れが、「は~い♡ 皆ぁ~♡ 全員集合~♡」という、掛け声のもと一所に集まりだしたではないか。

「さぁ♡ ガメル様のご命令通り、さっさとあの神民片づけてお仕事済ますわよ♡ じゃないと……ヒィィ!」

 四方から集まるゲルゲたちは、ついに黒い一団にまとまると一斉にカルロスめがけて降下しはじめたのだ。

「死ねやコラぁ♡」

「いてこますぞコラぁ♡」

「しゃぶるぞコラぁ♡」

 もうすでに、勝手気ままに叫ぶゲルゲの言葉は聖徳太子であっても何を言っているのか聞き取ることは不可能に違いない。

 

 空を覆いつくすほどに分裂を繰り返したゲルゲの群れ……

 それがカルロスめがけて一気に降下しはじめたのだ……

 これには、カルロスもさすがに立ち尽くした。

 

 

 そう、ここは城壁の屋上

 乗用車1.5台分ほどの石畳の幅は、なんだかんだといっても狭い。

 狭いうえに、ポツンと存在するカルロスという点に向かって無数のゲルゲの爪が集中したのである! 

 

 当然……

 

「ワタシのお尻に突っ込まないで♡」

「いいわ♡ もっと激しく突きまくってぇぇぇぇぇえ♡」

「しゃぶるぞコラぁ♡」

 などと、同士討ち……

 すでに数百もの数になっていたゲルゲたち。

 当然、最前列にいるゲルゲの尻をその後ろにいるゲルゲの爪が貫いていた。

 そして、その爪を突き立てているゲルゲの尻にもまた、その後方から迫まってきた別のゲルゲの爪がまるで『アワビにバナナをさしたやつとか、桃にキュウリをさしたやつとか……そんなチョー下品なメニューしか想像できないよ~ん』wwなどと、どこぞの神〇川県知事が不倫相手に送った卑猥なメールのように立て続けに行われていたのであるwww。

 以下、リフレインで叫んでいる♡

 

 どうして♡ どうして♡ 僕たちは♡

 出会ってしまったのだろう♡

 壊れるほど抱きしめた♡

 

 って……そりゃ……みんなが一斉に突っ込めば、そうなるわなwww

 でもってwww

 

 最後の春に見た夕日は♡

 うろこ雲散らしながら♡

 ボンデッドで死んでったぁ~♡

 

 ということで、互いに責め合うゲルゲたちの体。

 突き立てた爪を激しくピストン運動させるたびに血のうろこ雲をまき散らす。

 その血のりが、まるで接着剤のようにいくつもの体をピタリと張り付けるのだ。

 きっと……彼ら?の死にゆく瞳には、きれいな夕日が映っていたことだろう……

 って、もう、夕方かよ……時がたつのは早いものだ……

 と、しみじみとカルロスが思っていたかどうかは……

 って、もう夕方かよっ! ちょっ! これ不味くないか?

 「駐屯地の事はこのカルロスにお任せを!」って言った手前……

 これは非常にまずい!

 だって俺……まだ、魔人一匹もやっつけていないよ……

 神民魔人の一匹ぐらいの首をはねとかないと、駐屯地に帰還したエメラルダ様に対して『ちゃんと仕事しました』のアピールができないのだ。

 このままだと、エメラルダ様に「仕事しろ!」って、めっちゃ怒られてしまうじゃねぇの?

 ……

 ……

 ……まずいよ……まずいよ……超まずい!

 ……カルロスが恐怖したのは無理からぬことだったのかもしれないwww

 だって、エメラルダ様……怒ったら、めっちゃ怖いんだもん……

 

 ということで、カルロスはマジモードに入った!

 というのも、あれほどいたゲルゲの群れがすでに数十匹にまで減っていたのである。

 チャンス!

 というか、このままだと、こいつら勝手に自滅しかねない……

 そう、魔人どもはいかに進化したとはいえ、元は魔物。アホなのだ。

 だが、勝手に自滅してしまうほどココまでアホな個体も珍しい。

 これほど頭が悪くてもよく神民魔人になれたものだwww

 よほど主である魔人騎士ガメルが馬鹿なのだろうwww

 

 ……いや……

 ……そうではない……

 

 魔物の世界は力がすべて……

 強いものには絶対の服従が唯一のルールなのだ……

 すなわち、魔人騎士への反抗は己が命の消滅を意味している……

 おそらく……このガメルに対する絶対なる恐怖が、ゲルゲに無理な判断を急がせたのだろう。

 

 そう、今のゲルゲは一分一秒の時間が惜しかったのである。

 背後の草原の奥、すなわち魔物たちの本陣から立ち上る恐怖。

 神民魔人であるゲルゲだからこそ感じるのだ。

 今、ガメルは確実に苛立っている。

 これほどの大群をもってしても、いまだに命令が成就されていないことにいら立ちを覚えているのだ。

 

 彼?に科された使命……それは……

「必ずオイルバーンを手に入れろ!」

「えっ♡ ガメル様♡ 狙うのは……キーストーンじゃ……」

 一瞬、自分の耳を疑うゲルゲ。

 だが、魔の融合国内のガメルの居城、その暗い石造りの大きな部屋にぽつんと置かれた椅子から、ものすごい気迫が放たれ続けているのだ。

「もう一度言う! オイルバーンを必ず手に入れろ!」

 このガメルの強い一言が、目の前に並ぶ神民魔人たちの頭を無理やり下げさせた。

「かしこまりました♡ このゲルゲ♡ 命に代えても、そのオイルバーンとやらを手に入れてまいります♡」

 体を小刻みに震わせるゲルゲは、そう言うのがやっとであった。

 だが、もう下げた頭は前方から放たれる恐怖によって上げることすらできない。

 ――今♡、目を合わせば殺される……♡

 それほどまでのガメルの気迫、いや殺気がすごかったのである。

 

 しかし、そのオイルバーンとは何なのだ?

 ここに居並ぶどの神民魔人たちも、そのオイルバーンなるものが一体なんなのか全く理解していなかった。

 だが、今ここでガメルにそれを聞く勇気など持てる者などいやしない。

 それどころか、そのオイルバーンを手に入れることができなかっとしたら……

 おそらく……いや……確実にガメルによって殺されてしまうことだろう……

 それだけは、全員、瞬時に理解できていた。

 ――ならば♡、なんとしてでも♡、そのオイルバーンなるものを手に入れるまでヨ♡ 

 

 駐屯地の上空で飛ぶゲルゲ。

 その背筋を伝って一筋の冷汗が流れ落ちていくのを感じていた。

 もはやコカコッコーを突撃させるだけでは城門を開くのに時間がかかりすぎてしまう。

 ここで手こずれば地上部隊の突入も、当然、遅れてしまうのだ。

 だが、この突入の遅れの責任は、空を統べるゲルゲの責任であることは、だれが見ても一目瞭然だった。

 

 ――まずい♡ これでは確実に殺される……♡ ガメル様によって殺される……♡

 ゲルゲは覚悟を決める。

 ――ならばここは自分が……♡

 だが、どうにも魔装騎兵たる神民兵たちが邪魔なのだ。

 しかも、城壁の上にはひときわ偉そうな神民兵が一人、指揮を執っている。

 ――あれが♡……指揮官か……♡

 ならば、あの指揮官を潰せば、この駐屯地は落ちたのも同然ではないか。

 今までの遅れの責任を取り返すには十分な功績である。

 

 

 そう、あの時、全軍一斉攻撃をもって、この指揮官を打ち取っていれば確かに優れた功績で間違いなかったのだ……

 だが……どうにも功を焦りすぎた……

 おかげで、せっかく増やした分裂体の大部分を失ってしまったのである……

 私って♡ おバカちゃん♡

 

 だが、ここで引いていい訳はない。

 こんなところであきらめて帰るなどという選択肢は初めから無いのだ。

 こうなればせめてオイルバーンだけでも手に入れて帰らないと生き延びることはまずもって不可能……

 ならば!

「オイルバーンはどこだぁぁぁぁぁぁ♡」

 上空で叫び声をあげるゲルゲが、再び分裂を繰り返しはじめていた。

 ぐえぇるぐぐぇぇぇぇえで♡

 ?

 そして、先ほどと同じように

 頭がイグえぇぇぇぇぇぇえ♡

 ???

 だが……どうもゲルゲの様子が何かおかしい……

 

 先ほどまでと同じようにコカコッコーの首をはねては分裂を繰り返しているのであるが、増えた個体が意味不明の言葉を発し続けているのだ。

 まあ……確かに、さっきほどまでのゲルゲの会話が理解できていたかといえば、いまいち理解不能な部分もあった。しかし、それでもまだ、カルロスの耳には言葉として入ってきていたのである。

 だが、新しく生まれた個体たちの発する声は、もう言葉になっていないのだ。

 ぐえぇるぐぐぇぇぇぇえで♡

 じぃぉんぐぐえええええで♡

 がぁんだむむいかんでぇぇ♡

 なんでやねん!

 その奇声のボリュームは、コカコッコーよりもけたたましい。

 もう、大阪のおばちゃんの10倍ぐらいやかましい! いや、8倍ぐらいかな……

 というか……あれほど鳴きわめいていたコカコッコーの姿がほとんど見えなくなっている……

 その代わりに、狂ったように鳴きまくるゲルゲたちの姿が城壁の上を飛び交っていたのである。

 

 第20話 激闘!第六駐屯地!(7) カルロス vs. ゲルゲ  より