令和6年3月18日の昼飯

本日、食したカップラーメンはこちら!

 

サンヨー食品株式会社

サッポロ一番
「ニャオハ&ピカチュウのベジコンソメ味ラーメン」

 

だぁぁぁぁぁぁ!

早速! いただきます!
 
ピカチュウのかまぼこが可愛いですねwww
でも、このかまぼこ……どこかで見たことがあるような……
ということで、過去記事を調べてみると、ありましたwww
 

penpenkusanosuk.hatenablog.com

 

まんま同じですねwwww

まぁ、ピカチュウのかまぼこを作るラインを作ったから使いまわさないと勿体ないですもんね。

ということは、サンヨー食品さんは、これからもポケモン推しということで間違いないようですwww

 

はい! それでは今日は「まんま」つながりのお話を。

 

kakuyomu.jp

 

 そんな大きな声でミンミンゼミのように激しく鳴かれると、さすがのタカトも皿をもう一つ持ってこないといけないと思ってしまう。

 だが、すでに右手に3枚。左手に3枚。頭の上に1枚皿を置いて、更に口には2枚の皿を咥えているのだ。

 一体どこに……もう一枚の皿を置けというのであろうか……

 だが、そんな困り顔のタカトに、お菊が胸元から一冊の本をチラリと見せるのである。

 そう、それこそタカトが持っていた無修正のエロ本!

 しかし、その瞬間、タカトの股間に皿を置けるような台が起き上がったではないか!

 そこに置かれた皿に、タコさんウィンナーを嬉しそうに盛り付けるお菊。

 ついに、これで10皿クリアーだ!

 

 そう……お菊は、タカトにエロ本をプレゼントする代わりに、自分の皿の前へと無理やり並ばせたのである。

 この巧妙な罠にまんまとはまったタカト君。

 当初は……

「タコさんウィンナーを食べるだけでエロ本ゲットだぜ!」

 などと、簡単に考えていた。

 しかし、実際に並んでみると……現実は違っていた。

 一つの皿に盛りつけられるタコさんウィンナーの数は約30個。

 ここまでは何とか食べられる。

 それが、10皿で300個!

 ……頑張れば、まだ食べられるような気がする……

 ……いや……やっぱ、無理……ごめんなさい……

 

 だが……お菊は許してくれないのだ!

 お菊が目指すのは!

 打倒!エビフライ! 打倒!フジコちゃん!なのである!

 そう!目指すは配膳アイドルナンバー1!

 そのためには、タコさんウィンナーの消費量を否が応でも増やさないといけないのだ。

 しかし、残念ながら、お菊の皿の前に並んでいるのはエロ顔で呆けているタカト一人だけ。

 ならばどうする!

 そう、配膳回数を増やすしかないのである!

 

 レジスタンスリーダーお菊から発せられる言葉は、あまりにも無情なものであった……

「ハイ! 時間切れ! もう一回!」

「ええ……ひょんなぁ……ひゃんと10皿持ってきたひゃん!」

 皿を咥えているタカトはなんだか釈然としない。

 そんなタカトの様子に豹変したお菊が金切り声をあげるのである。

「やかましい! このチンコロ! 黙って働きやがれ!

 お前たちのような変態は、この世で一番の害悪なのだァぁぁぁ!

 だがしかし! 喜べ!

 タコさんウィンナーを運ぶたびにお前たちの心が浄化されていくのだ!

 さぁ! 叫べ! ロリコンどもよ! 

 今のお前たちが求めるモノを!

 心の赴くままに叫ぶのだァぁぁぁぁ!」

 なぜか一人、大会議室の中で大声を上げるお菊。

 その存在は確実に浮いている! さすがに周りの目も何事というような感じで驚いていた。

 だがしかし、なぜかタカトは、そんなお菊の声に合わせるのだ!

 それでは皆さん! ご唱和ください!

 1・2・3! 

 「「かつドン! 最高ぉぉぉぉ!」」

 って、なんでかつドンやねんwww

 

 そう……タカトは朝昼晩と3回! しかも、やり直し分も含めて合計50回、その都度、10皿分のタコさんウィンナーが盛り付けられていた……

 タカト一人で、タコさんウィンナーの一日の消費量は15,000個を超えている……

 ちなみに、赤いタコさんウィンナーの重量は1個当たり14gである。

 総重量にして210kgである

 

 勝った!

 フジコに勝った!

 エビフライに勝った!

 そう、お菊はタカトにタコさんウィンナーを食べさせることによって、その日、初めてナンバー1の座を勝ち取ったのである。

 

 しかも! この時のタカトは、アイナやチビ真音子たちとともにコンサートの練習をしていた最中であっため、タコさんウィンナーを盛り付けられる日は、その1日で終わらなかった……

 

 それが4週間も続くとなると、その総重量は5,880kgにもなる。これは平均的な象の重さ(5t~7t)とだいたい同じぐらい。

 そのため、内地から第七駐屯地へと運び込まれる輸送物資の約5割をタコさんウィンナーとエビフライが占めていたのはいうまでもない。

 もはやここまでくると地獄……タコさん地獄とでもいうべきかwww

 

 しかも、これだけの量をタカト一人で食べなければならないのだ……

 というのも、ビン子は隣で嬉しそうに大好物のエビフライを頬張っているのである。

「う~ん♡エビフライ美味しい!」

 こんなビン子にタコさんウィンナーを押し付けようものなら、邪魔をするなァ!と言わんばかりに確実に殺される……

 ちなみにココだけの話だが……ビン子一人だけで朝昼晩と、それぞれ1,000本ずつ食べているwwwそのため一日の合計消費量は3,000本をゆうに超えていた。

「だって、タダなんだもん♡」

 

 しかし、ビン子と違ってタカトは普通の男の子だ。

 いや、いろいろと変なところは確かにあるのだが、胃袋は普通だ。

 したがって、朝飯にタコさんウィンナーを5,000個も食べられない。

 だが、食べないと……呪われるのである……

 そう、お菊が先ほどからタカトの背後に立って、皿が空くのを今か今かとジーッと見つめているのである。

サラ……来なーコナーぃ……サラ……来なーコナーぃ……サラ……来なーコナーぃ……」

 もう……逃げるに逃げられない……

 

 だが、食べられないものは食べられない。

 そこで、タカトは考えた。

 どうすれば、タコさんウィンナーを食べずにエロ本をゲットできるだろうかと!

 そう、そこで出来上がったのが「エロ本カク―セル巻き」なのである!

 

 

 お菊さんの目から隠れて、タコさんウィンナーを「エロ本カク―セル巻き」の中に格納していくタカト。

 食べてないのだから、いくらでも入る。

「おかわり~」

 ニコニコと皿の前に並ぶタカトに、お菊もまた気をよくしていた。

「チンコロ! 今日はよく食べるなwww」

「だって、お菊さんが丹精込めて作ってくれたタコさんウィンナーだからネ♪」

 などと、心にも思っていない言葉を甘ったる猫なで声で発するタカト。

 だが、なぜかお菊は顔を赤らめるとタカトから顔をそらすのだ。

 そして、おもむろに胸元から一冊のエロ本を取り出すと、そっとタカトに差し出したのである。

「コレ……約束してたもの……だ……いるんだろ……」

 そう、それは第七駐屯地のエロ撲滅活動の一環として、兵士たちの寝床をガサ入れした際に押収したものだった。

 

 夜が更けたころ……時はそう、丑三つ時。

 守備兵たちは小さな部屋の中に並べられた二段ベッドで眠っていた。

 しかし、そんな部屋のドアがいきなり大きな音を立てて吹き飛んだのである。

 ドカンっ!

 その音に何事だと言わんばかりに飛び起きる守備兵たちは、眠気眼をこすりながら開け広げられたドアへと目を移す。

 外の廊下から差し込むわずかな光。

 軍服姿のお菊たち数人の女たちが、その光を背に偉そうに立っていた。

「うごくな! NHKだ!」

 その声を聞いた途端、兵士たちの顔から眠気がサッと引いた。

 それどころか、先ほどまで寝ていたにもかかわらずゴキブリのようにものすごい動きで動き出したのだ。

「やばい! NHKだ!」

「ガサ入れか!」

「ブツを隠せ!」

「居留守を使え!」

 枕の下に隠してあったブツさっと抱きかかえると窓から飛び出そうとする者。

 逆に、立っているのは女ばかりと見て開いた入り口に向かって強行突破を試みる輩。

 なぜかベッドの上で震えながら、何枚かの紙切れをギュッと握りつぶし、いきなり口の中に放り込むヤギ。

 最後には受信装置であるテレビをハンマーで叩き壊す強者までいた。

 そんな男たちを侮蔑するお菊は鼻で笑いながら腕を振り命令を下した。

「取り押さえろ!」

 その声に応じるかのように背後に並ぶ女たちが一斉に部屋の中に飛び込むと、あっという間に男たちを制圧したのだった。

 腕を背中へとねじりこまれ床に押し付けられる兵士の顔に勝ち誇ったかのようなお菊の顔が近づいていく。

 そして、悔しそうに見上げる男の顔の前に一冊の本を突き出すのであった。

「これは何だ! 言ってみろ!」

 そう、それは無修正のエロ本。

 このような破廉恥なエロ本がほかにもあるとのタレコミをもとに、お菊たちは強制捜査に入ったのである。

「くっ!」

 だが、男はそっぽを向いて目すら合わそうとしない。

「ふん! 言わないつもりか! ならば!かまわん! こいつを起こせ!」

 と、無理やり引き起こされた男の服をグイッと掴み取ると、お菊は力任せに無理やりビリビリと剥ぎ取ったのだった。

 目の前に立つスッポンポンの男。

 お菊はその体を舐め回すようにみながら舌なめずりをする。

「お前、いいもの持っているじゃないかいwww」

 と、男の股間に金属製の警棒をグリグリと押し付けるのだ。

 その冷たく硬い感触が男の恐怖をそそり立たせる。

 この警棒で叩かれたら、確実にタマタマはつぶれて……俺は玉名市に引っ越さないといけなくなってしまう……

「ま! 待ってくれ!」

 と、口を開きかけた瞬間! お菊は頭の上に振り上げた腕を勢いよく振り下ろしたのだった!

 グシャ!

 と、男のタマタマが鈍い音を立て……る代わりに、男のアタマが鈍そうなワンワンになっていた。

 うん?

 わんわん?

 そう、男の頭にはワンワンの着ぐるみが被せられていたのである。

「これから貴様も! NHKのため、いや!健全な少年少女のために犬となって働くのだ!」

「ワンワン!」

 当然、その様子を見ていたほかの兵士たちの表情は恐怖にひきつった。

 ワンワンといえば、小学校に入学する前の子供たちに人気があるあのチンコロだ。

 そう、魚を食う猫ではなくて犬である……

 あんなものをかぶせられたら、二度とますなどかけない……

 毎日……毎日……健康的にかつ丼を作らされるのである。

かつ丼!最高ぉぉぉぉぉ!」

 目の前で大声で叫ぶかつての同僚を見る兵士たちの目には涙が浮かんでいた。

「いやだ! ワンワンだけは嫌だ!」

 それを見たお菊はフンと笑うのだ。

「ならばどうするというのだ!」

 男たちは力なくお菊の前に膝まづくと隠し持っていたブツを差し出しはじめた。

「もう二度と……このようなことをしないと誓います……」

 そして、足元に置かれた一枚の従身じゅしん契約書にサインをしたのである。

 

 このようにして集められた無修正のエロ本の数々。

 それをこともあろうかタカトに差し出したのだ。

 おかしいだろ!

 思い出してほしい! お菊はターミネーターレジスタンスリーダー!サラコナーと同じくエロを撲滅するレジスタンスNノーHエッチKカツどんの第七駐屯地支部のリーダーである。

 そんな支部リーダーが無修正のエロ本をタカトに差し出すことなどありえない。

 だが、今のお菊は自分のために献身的にタコさんウィンナーを食べてくれるタカトに何かしてやりたかったのだ。

 そう、自分の信念を曲げてでも!

 もしかして、それは……恋?

 そんな訳……ないよね……

 

 第619話 NHKだ! じゅしん契約書! より

令和6年3月17日の昼飯

本日、食したカップラーメンはこちら!

 

エースコック
おはよう朝日土曜日です×エースコックワンタンメン」

鶏の旨みを利かせた参鶏湯味ラーメン

 

おはようメンバー考案

斎藤アナこだわりのにんにくしっかり!

 

だぁぁぁぁぁぁ!

早速! いただきます!
 
おっ! 美味しいぞwww
あっさりとした中にもしっかりとしたお味。
いいのではないでしょうか。
 
でも、サムゲタンといえば……鶏肉の塊。
ワンタンだとなんだかワンタンメンに見えてしまいます。
サムゲタン味だからワンタンでもいいのだ! と言ってしまえばそれまでなのですが……
やはり、ここはドーンと鶏肉の塊が欲しかった。
 
ということで、今日は「ドーン」つながりのお話を!
 
 

 ビチャ……

 ビチャ……

 ビチャ……

 肩を落とした二つの影がすっかりと暗くなった一般街の路地上を濡れた靴音を立てながらトボトボと歩いていた。

 そんな路地の石畳は家々の窓からわずかに漏れ出す光によってまだらな影を作っている。

 おそらく、今は夕飯時なのだろう……光の漏れ出す窓の隙間からはおいしそうな香りも一緒に漂ってくるのだ。

 そんな光り輝く窓の中では、きっと家族団らんの一コマが繰り広げられているにちがいない。

「やったぁ! お母さんwww今日はカレーだね」

「よく分かったわねwww今日はたくさんお肉が入ったビーフカレーよwww」

「お母さんのカレー大好き! だから、僕!匂いだけで分かるんだよwww」

 ――フン! この家……カレーだってよ……ビン子……

 ――糞! タカト、アンタも十分! カレーの匂いするじゃない! 

 そう、先ほどからトボトボと歩くこの二人……タカトとビン子であった。

 

 コンテスト終盤! ステージの上でエロ本カクーセル巻きから噴き出すカレー砲を必死で止めようとしたタカト。

 カクーセル巻きの噴出口を手で押さえているせいか、タカトの体は飛び散る茶色いお汁でずぶぬれ状態になっていた。それはもう、靴の中までビチョビチョになるほど。

 だが、ビン子はそんなタカトを早々に見捨てて、一人、ステージの脇にある舞台装置の陰に逃げ込んだのである。

 そして、物陰からわずかに顔を出すと、大声を上げたのだ。

「ちょっと! タカト! 早く止めなさいよ!」

「止まんないんだよ! これ!」

「だいたい! これ何の匂いよ!」

「ウ〇コだよ! ウ〇コ!」

「なんでカレーにウ〇コが混ざってんのよ!」

「知らねぇよ!」

 どうしようもできないタカトはビン子に助けを求めるかのようにステージ脇に体を向ける。

 当然にカク―セル巻きの噴出口もまたビン子の方へと向くのであった。

「きゃぁぁぁ! ちょっと! こっちに向けないでよ!」

 ドボドボドボ!

 見えない巨人が進撃してくるかのように茶色軌跡が物陰にどんどんと迫ってくる!

 それはもうビン子の目の前まで!

 なにやら鬼気迫るビン子の脳では、迫りくる茶色い液体の動きがスローに変換されていた。

「ひぃぃぃいぃ! 来るなぁぁぁぁ!」

 本能的に恐怖におののくビン子! 記憶の奥底に忘れ去られていた女神の力が再び覚醒したのである。

 刹那! ビン子の黒髪が金色に光る!

 瞬く間にビン子の体を金色の光が包みこんだのである。

 これこそまさに! 神の盾!

 神の盾は絶対防壁! いかなる攻撃をも通さない!

 使用者の命が危険にさらされた時、その障害を跳ね返すために発動するのである!

 って、飛んできているのはウ〇コwwwそんなので、いちいち死ぬかよwwww

 だが! ビン子にとっては命の危機!

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁあ!」

 びちゃ! びちゃ! びちゃ!

 しかし、光の壁によって降りかかる茶色い液体は遮られていった。

 そして、その球体の表面をゆっくりと流れ落ちていくのであるが……次から次へと雨のように降り注ぐウ〇コの液体がその隙間をドンドンと埋めていくのであった。

 もう、ビン子は生きた心地がしなかった。

 というのも、球体の内側にいるビン子からは、茶色い大きな壁が目の前の空間で浮かんでいるかのように見えていたのだ。

 しかも……湾曲した球面に沿って成長していく一枚の茶色いスクリーン……それがビン子を覆いつくそうとしているのである。

 もし……

 もしもである……

 この状態で、神の盾を解除したらどうなるだろうか……

 そんなことはビン子にも容易に想像がついた。

 そう、その瞬間、目の前に浮かんでいるウ〇コの巨大な壁が一気に崩れ落ちてくるのだ!

 その時、球体の中心にいる自分はどうなる?

 まさに地獄! 命の危機である!

 それを瞬時に理解したビン子は、光の球体の中で目から涙を飛び散らせながら、まるで気が狂ったかのように叫び続けていたのであったwww

 「神の盾っ! 神の盾っ! 神の盾っ! 神の盾っ!」

 このように人目もはばからず、神の盾を暴走させるビン子であったが、いまだに茶色い液体をスプラッシュさせ続けているステージ上の様子など誰も気にしていないというか、誰もが我先に逃げ出していたため、たぶん誰一人としてビン子が神であることに気づいていなかったと思われるのだwww大体、そんな余裕なんかないしwww

 そして、ビン子もまた、ただただ目の前の恐怖から逃れたいという本能の赴くくまま暴走し続けていたため、おそらくビン子自身も神の盾を発動しているという事実に気づいていなかった。大体、そんな余裕なんかないわよ!

 そして……5分後……

 ようやく、タカトのカク―セル巻きは風呂おけ4杯分の茶色い液体を放出しきると沈黙した。

 そして、ビン子の神の盾もまた、エビフライ1000本分の生気を放出しきると沈黙した。

 

 今や、そんな二人はカレーまみれ……

 まぁ、ビン子は神の盾を解除した瞬間、崩れ落ちる茶色い液体からトムとジェリーの瞬間加速さながら逃げだしたため、すこし、お尻の部分をかすめただけですんでいた。

 だが、茶色く染まったお尻のスカートは、それでもやっぱりウ〇コ臭い!

 大なり小なりウ〇コの匂いを立ち昇らせる二人は同じことを思うのだ。

 ――早く洗いたい……

 でも、会場に設けられた洗い場は、すでにカレー砲を浴びた観客たちで超満員なのである。

 そんな洗い場で二人が体を洗おうものなら……

「なんで! お前たちがココで洗ってるんだよ!」

「そもそも! こんなことになったのはお前のせいだろうが!」

 おそらく観客たちの怒りを買うことは間違いないだろう。

 そうなれば……もう……集団リンチのごとく、袋叩きの上の袋叩き!

 生きて帰ることなど絶対に不可能だったに違いない。

 ……それほどまでに、会場の怒りボルテージはすごかったのである。

 

 そんな気配を察知したタカトとビン子は逃げるように会場を後にしていた。

 だが、ここは10年前の世界……

 タカト達に帰る場所などないのである。

 金蔵の家?

 確かに、そこなら受け入れてくれるかもしれないが……その後が、入り婿という終身奴隷地獄が待っているのだ。

 それなら……まだ……臭い方がマシだ……

 というか、人間の鼻とは不思議なもので、強烈な匂いにもかかわらず意外とそれに慣れてくるのである……

 ならば、このまま川まで歩いて行って洗ってしまおうか……

 ということで、タカトとビン子は二人肩を並べてトボトボと歩いていたのである。

 

「なぁ! ビン子! どう思う!」

「タカト! ちょっと近寄らないでよ! 本当に臭いんだから!」 

「次元跳躍の発明がマイナス50点だぞ! マジでおかしいだろ!」

マイナス50点どころか! マイナス100点! いやマイナス1,000点でもいいわよ!」

 

 そんな無駄話を続ける二人……特に全身茶色く染まったタカトの体からは異様な香りが漂っていたのである……

 いや、漂ようという表現は生ぬるい。

 なにか吐き気を催すような強烈なにおいがバンバンと飛んでくるのである。

 そのせいか、通りに残っていた人たちも、そんなタカトから少しでも距離をとりたいのか、通りの端にある壁に背中をこすりつけ、大きく避けながら歩いていくのであった。

 だが、中には酔ったオッサンのように状況を把握できない者もいる。

 二人に近づくオッサンは鼻歌まじりで千鳥足。

「ヒック♪ ヒック♪ 今日はいいお月様がでていますねぇ~♪ お月様には鳳が一羽おりましてぇ~♪ ヒック♪」

 そんなご機嫌だったオッサンもタカトとすれ違ったとたんピタリと動きを止めると、酒で赤らんだ顔をみるみると青く変えていくwww

 そして、次の瞬間、勢いよく走りだしたかと思うと通りの端で壁に手を突き、オエェェェぇ……

 そう、タカトが通った後にはゲロとウ〇コとカレーとが混ざったかのような異臭が立ち込めていたのである。

 

「審査員の奴ら! 俺の融合加工のすばらしさを全然わかってねぇんだよ!」

「タカト! アンタのアホさ加減なら十分理解できたわよ!」

「あのな! 大体!カレーの中にウ〇コを混ぜたのは俺じゃないからな!」

「じゃぁ! いったい誰なのよ!」

「そんなの今、取り換えプラグを持っている奴に決まっているだろ!」

「もう! 本当に誰なのよ!……あれ? もしかして……」

「なんだ⁉ ビン子! もしかして盗んだ奴に心当たりでもあるのか?」

「いや……ちょっと気になることが……でも、あのウ〇コの量……あり得ないわよね」

「あれだけの量だ。絶対、象のケツにでも突っ込んでいやがるに違いないんだ!」

「……象ね……どちらかといえばあの子……ネズミよね……」

 

 そんな時である。

 タカト達の前から一人の女性が先ほどの酔ったオッサンのようにフラフラと歩いてくるではないか。

 しかも、鼻歌まで歌ってwww

 

 ♪こんなこといいなぁ~ できたらいいなぁ~♪

 ♪あんな夢! こんな夢 いっぱいあるけどぉ~♪

 

 まるで幽霊のようにうつむく女。だが、その体は幽霊というにはほど遠い中肉のオバちゃん。

 

 ♪みんな! みんな! みんな! かなえてみせる~♪

 ♪不思議なユッケで かなえてくれるぅ~♪ 

 

 そんなうつむくオバちゃんは懐かしそうに、まるで過去の家族だんらんでも思い出すかのように涙声交じりの鼻歌を小さくつぶやいているのである。

 

 ♪チ●コを自由に食べたいなぁ♪

 ♪「ハイ! ビックリマンチ●コぉ~」♪

 

 もしかしたら、オバちゃんにはビックリマンチョコが大好きな息子でもいたのかもしれない。

 そんな息子のことを思い出しているオバちゃんには、前から歩いてくるタカトとビン子がまるで見えていない。

 そして、タカトとビン子も互いにおしゃべりをしていて前を全く見ていない。

 当然に……

 

 

 ♪あん♡あん♡あん♡ とっても大好きぃ~ミルクぅチ●コ~♪

 と、オバちゃんはタカトにぶつかった。

 

 しかも、その時、タカトはビン子とはなすために後ろ歩きをしていたのである。

 その突き出したタカトのお尻にwww ドシン!

 当然に、その反動でタカトは思いっきり前のめりにずっこけた。

 ふごっ!

 地面をこすっていくタカトの顔面。

 ちなみにここの地面は石畳である。

 いまや、受け身を取らずに石畳に突っ込んだ顔面は、おそらく血だらけになっていることだろうwww

「なにしやがんだ!」

 顔面血まみれのタカトは勢いよく跳ね起きると、ぶつかってきたオバちゃんに食ってかかった。

 迫る顔面!

 その顔面は茶色と赤色とが絶妙に混在した現代アートのような色彩を放っていたw

 

 しかし、そんなタカトの顔を見るなりオバちゃんはギクリとした表情を浮かべて小さな言葉を漏らしたのだ。

「ヨ……シオ……?」

 だが、次の瞬間、そんなことはあり得ない! と言わんばかりに慌てて顔を背けると、パタパタと足音を立てて急いでその場を走り去っていったのである。

「これ、落ちましたよ」

 ビン子は足元に落ちていた一冊の本を拾い上げると慌てて声をかけた。

 おそらく、この本はオバちゃんが持っていたものが、タカトとぶつかった拍子に落ちてしまったのだろう。

 だが、その本を返そうにも、すでにオバちゃんの姿は暗い路地の闇の中に消えてしまった後だった。

 あっという間の出来事に唖然とするタカトとビン子。

「なんで……にげるの……?」

「きっと、タカトが臭かったのよ……だって、顔中、ウ〇コ色だもん……」

「俺……そんなにウ〇コ色……?」

「うん……もう、誰だか分からないぐらいにウ〇コが固まってカピカピ……」

 ははは……乾いた笑いを浮かべるタカト頬から、乾いたウ〇コがパラパラと落ちてくる。

 まぁ、世の中には泥パックというものがあるのだ、ならばウ〇コパックがあったていいじゃないかwwww

 あくまでプラス思考のタカト君。

 だが、どうにもビン子の持っている本が気になったようで、その手からサッと本を取り上げるといくつかのページをパラパラとめくり始めた。

「というか、この本はどうすんだよ……」

 だが、その中身を見た途端、タカトは首を傾げた。

「あれ?」

 というのも、この本に見覚えがあったのだ。

 見開きページにドーンと広がる裸婦のM字開脚。

 しかも、その女性の体のいたるところにタコさんウィンナーがパックのようにまとわりついていたのであるww

 

 第627話 プロローグ  より

令和6年3月15日の昼飯

本日、食したカップラーメンはこちら!

 

徳島製粉
「金ちゃん ヌードル」

 

だぁぁぁぁぁぁ!

早速! いただきます!

 

年度末ですねぇ~

いたるところで卒業式。

去りゆくものと残るもの……

嬉しさと寂しさが入り混じり、涙と笑いにあふれております。

まぁ、そうは言っても、保育園などは、卒園式があった翌日も保育園に行くわけなんです。

あの感動の涙は一体何だったの? と思わないこともないですが……

まぁ、別れは新たな出会いの始まりとも言いますし、心機一転、頑張ろうと思えることがいいのではないでしょうか。

 

というか、大人になると、そういうイベントがないわけで……

私も卒業したい……

この窓際から卒業したい……

そう!窓の外に広がる新たな環境!

でも……そこは無職というデストピア……

 

いや……考えようによってはユートピアかも?

 

ということで、今日は「卒業」つながりのお話を。

 

kakuyomu.jp

 

 再び、黒い霧がヒイロを包みこむ。

 ――ヒイロはんと間接キスでアリンス!

 ペン子は懸命にゴムホースに息を吹き込んだ。

「ちょっと! それ私のだから!」

 その思惑に気づいたのか、ライムが必死に奪い取ろうとしていた。

 しかし、黒い霧は穴の中にたまるかのようにゆっくりと広がっていく。

 ライムたちは、その霧を避けるかのように後ろに飛びのいた。

「このままではマズイわん!」

 ヌイはライムの手からJ大ジェ●ダイのフォークを奪い取ると、上空の男めがけて投げつけた。

 

 男は、その棒手裏剣のように飛んできたJ大ジェ●ダイのフォークを手で払う。

 パン!

 その瞬間、黒い霧もピタリとやんだ。

「ホースを身につけたようだな! だが、まだJ大ジェ●ダイではない!」

 当然である!

 ヒイロは中卒!

 だがこう見えても、魔王討伐の功績により騎士養成学校の高等部を飛び級で卒業した超優秀児である。

 あ……それは、替え玉のマーカスたんの事か。

 という事は、ヒイロ君……表面上は学歴なしですな! わはははっは……

 いまやそんな無学、いや無力なヒイロを包んでいた黒い霧は、その横で黒ずむテコイすらをも包み込んでいた。

 

 黒い霧。

 それはその昔、この世にモンスターと呼ばれる魔獣たちを生み出した霧である。

 その発生原因を調査していたのが、ヒイロの3代前のプーア家女当主の【カーナリア=プーア】であった。

 この時のプーア家は、ボインジェンヌ家、ワインハンバーグ家、エアハート家をまとめる筆頭貴族。

 霧の発生場所でカーナリアは、二人の少女を見つけることになる。

 それは赤く透き通る女の子とピンクに透き通る女の子。

 カーナリアは、その場からピンクに透き通る女の子のみを連れ出した。

 だが、黒い霧から外に出た瞬間、ピンクの女の子ははじけるように消え去った。

 カーナリアのお腹にいた子が魔獣に変わるのを防ぐため、その身を犠牲にしたのである。

 しかし、その身が完全に消えたわけではない。

 時間をかけゆっくりと回復した少女は、ピンクスライムとしてプーア家の庭にいついていた。

 カーナリアは、我が子と遊ぶピンクスライムをみる。

 我が子の命を救ってくれたのがピンクスライムであると知ったカーナリアはモンスターと人間の共存を唱えはじめた。

 だが当時はモンスターを恐れおびえる風潮。

 当然カーナリアの言い分は嫌悪され、気が狂ったのではないかと揶揄される。

 更に、妹を奪われた怒りに燃える魔王ドゥームズデイエヴァが暴れ始めたのだ。

 その責任をとらされプーア家は、お家断絶! 取り潰し!

 忌み嫌われるプーアの名前は歴史上存在しないものとして、ついに忘れ去られたのであった。

 

 マッケンテンナ家の庭に開いた大穴の中で何かがゆっくりうごめいた。

 黒い霧の中で一つの影が立ち上がる。

 胸を反り天に向かって吠え猛るシルエット。

 うごぉぉぉぉぉぉぉ!

 暴走⁉

「初号機! 暴走します!!」

 突如現れた女性オペレーターが叫んだ。

 お前、一体、どこから出てきたねん……

 薄まりゆく黒い霧の中、大きく裂けた口が天へと吠える。

 まるで、それは飢えた獣かのようである。

 もはや、そこに人としての理性は残っているとは思えない。

 奪衣婆だつエバによって、残されたパンツを奪われたテコイ。

 いや、黒い霧によって残されていた人の心を奪われたテコイ。

 ついに暴走した。

 このシチュエーション……だつエバどころか、もろエバ

 大きく開いた口の中でしんエバ、まちがえた、前歯エバが光っていた

 

 その横でヒイロもまたうめき声をあげていた。

 ゴムホースで呼吸をつないでいたにもかかわらず。

 うごぉぉぉぉぉぉぉぉ!

 活動限界⁉

「弐号機! 停止します!!」

 再び女性オペレーターが叫んだ。

 おーい! 艦長! コイツ現実世界に出て来とるで!

「あぁ……すみません! すみません! 今すぐ連れて帰りますんで!」

「ちょっと艦長! やめてください! 外出許可はちゃんととっているんですから!」

小田満里奈三尉おだまりなさい! ちょっとここの人達おかしいから……もう、おうちに帰ろうねっ!」

「でも、艦長……帰り道がふさがっていますよ……」

 レロレロレロ……

 ヒイロの口から、ドロドロに解けた何かが吐き出されていた。

 

 こ! これは!

 俗にいう、エクトプラズム現象では?

 いやいやその割には、その姿がはっきりと見える。

 魚の骨や尻尾まで……

 これって……もしかして、ただのゲロ?

 いや! も! もしかして!

 ……これは俗にいうラブゲロというものなのではなかろうか?

 解説しよう!

 ラブゲロとはコボウシインコの繁殖期に行われるエサのプレゼントのことである。

 雄のコボウシインコが愛する者の口の中へ、胃の中の内容物を吐き出すという求愛給餌きゅうあいきゅうじ行動の一種なのである。

 分かったかな?

 ということは、ついにヒイロもインコの魔獣となってしまったのだろうか?

 ――やってもうたでアリンス……

 そのホースの先で、なぜか頬を赤く染めているペン子さん。

 どうやらこれは、ペン子のラブゲロ。

 ホースをつたってヒイロの口へレッツゴー。

 だが、このラブゲロ……

 通常、雄から雌に行われるのが常であるが……

 ……なぜ? ペン子さん?

 イヤイヤその前に、お前、ペンギンだから……

 ペンギンって、ラブゲロせえへんし!

 そのゲロってただの育児ゲロですから!

 ザンネン!

 

 第98話 やってもうた より

令和6年3月14日の昼飯

本日、食したカップラーメンはこちら!

 

マルちゃん

ガツンとにんにく!

旨辛スタミナ系スープ

「ごつ盛り 塩担々麺」

麺90g 大盛(当社比)

 

だぁぁぁぁぁぁ!

早速! いただきます!
 
今年の花粉はひどい!
ひどいというより、痛い!
マジで鼻の中がヒリヒリと痛むのだ。
去年はこんな感じではなかったと思うのだが……
 
やはり私の想像では、中国の環境が影響していると思うのだ。
というのも、花粉そのものは従来から存在している。
にもかかわらず、昔は花粉症が騒がれていなかった。
というか、子供が花粉症になることなど珍しかったように思うのだ。
それがどうだ、今や花粉症は日本人の国民病とまで言うほどになった。
原因はいろいろと言われている。
杉の植樹が進んだせいで、山が杉ばかりになったとか……
だが、それだけでココまで劇的な反応が出てくるだろうか?
私は、そうは思わない。
おそらく、杉花粉そのものよりも、スギ花粉の表面に吸着しているものが悪いのではないだろうか。
偏西風の流れによって飛んでくるのは中国の大気。
その中には、処理のされていない工業排気が多く含まれているだろう。
それらが、大気中で舞うスギ花粉に吸着され、化学物質をまとった花粉が体内へと侵入するのだ。
花粉に吸着されている化学物質は限りなく微量である。
だが、それによって継続的に刺激を受け続けることによってアレルギー症状が発生するのではないだろうか。
たぶん、かなりの確度で当たっているような気がするのだ。
というのも、中国がコロナによってロックダウンをしている時は、花粉症の症状はさほどひどくはなかったのである。
それが、コロナが明けて中国の経済活動が再開されると、花粉症の症状がひどくなったのだ。
まんざら関係がないとは思えない。
 
もうね……中国が原発の処理水で将来の損害賠償の制度を要求してくるのなら、日本も中国に大気汚染の損害賠償制度の成立をガツンと強く要求しましょうよ!
 
ということで、今日は「花粉」つながりのお話を。
 

kakuyomu.jp

 

 これにはクロトも、さすがに生きた心地がしなかった。

 ルリ子をさらった奴らを相手にする覚悟はしていたが、まさか、こんな大蛇の魔物を相手にするとは思っていなかった。

「タ……タカト君……さすがにこれはまずいんじゃないかな……」 

 というか、これは……生きて帰れる気が全くしないwwww

 

 

 そして、二人の前に立つカルロスもまた焦っていた。

 クロトの話を聞いた限りでは誘拐犯は人間らしかった。

 魔装騎兵になれば余裕で片が付くと踏んでいた……

 だから、魔血タンクが2本しかないと言えども、十分おつりがくると思っていたのだ。

 それがどうだ……

 目の前に立ちふさがるのは誘拐犯の人間などではなく、先ほどチャンピオンが相手をしようとしていた大蛇ではないか……

 ――ちょっと待て! こいつは、あのチャンピンが戦う相手だぞ……魔装騎兵になったとしても魔血タンクが2本で足りるのか?……というか、どうしてこんなことになったんだよ?

 実戦経験豊富なカルロスはすぐさま状況を把握しようと周りを観察した。

 すると……

 壁の赤いボタンに指を突っ込んだまま固まっているタカトがいるではないか。

 そのボタンは蛇の入った檻を強制的に開けるボタン。

 そう、金網デスマッチのリングに大蛇の入った檻を接続したときに開けられなかった際の非常用のボタンだったのだ。

 そんなボタンを……こともあろうか、タカトがポチっと押していたのだ……

「お前は! なんばしよっとかぁぁぁぁぁ! この馬鹿チンがぁぁぁぁ!」

 ということで、カルロスは金八先生ばりに大きな怒鳴り声をあげたのである。

 

 だが、この三人以外にも驚いた者たちがいた。

 そう、それは部屋の奥に隠れていたデスラーとサンド・イィィッ!チコウ爵であった。

「なんだとぉぉぉぉぉ! なんで蛇の檻が開くんじゃいぃぃぃぃぃいぃ!」

 控室の奥に高く積み重ねられた木箱の上でデスラーが叫んでいた。

 というのも、今や蛇の頭はデスラーたちの高さまで伸びている。

 もし今、目の前の蛇が背後に振り返ろうものなら、その口との距離はもう目と鼻の先。そう、チロチロと伸びる蛇の舌先が届きそうな距離なのである。

 そのせいか、デスラーの横ではルリ子の腰にしっかりと手を回して身動きがとれないほどしっかりと抱きかかえたサンド・イィィッ!チコウ爵があたふたと慌てふためいていた。

「イィィッィィィ! イィィッィィィ! デスラー副イィィッィィィん長! ここは安全ってイィィッィィィったじゃなイィィッィィィ!」

 それはもう、「イィィッィィィ!」と三回以上言っていることに気づかないほどの慌てようw

 どうやらこの控室は挑戦者である大蛇の控室だったようである。

 まぁ、試合が始まる前から潜んでいた二人にとっては、最初から蛇がいたことは分かっていたはずである。

 それが、ここにきて大慌てとは、これいかにwwww

 だって、仕方ないじゃん!

 目の前に大蛇の魔物がいたとしても、それは檻の中。

 危険など全くないとデスラーは踏んでいたのだ。

 だからこそ、明日の朝、ツョッカー病院が開くまでの間、この控室に隠れていれば何とかなると思っていた。

 というのも、なぜか戦術的撤退をする自分たちの跡を追って少女が一人ついてきたのである。

 しかも、先ほどから「お父さん!」と叫びながらサンド・イィィッ!チコウ爵に抱きつき離れようとしないのだ。

 この状態で、デスラーの自宅に帰ろうものなら、この少女、一緒についてきてしまいかねないのである。

 ――それはまずい……さすがにまずい……

 そう……このままでは、少女の誘拐犯にされかねない。

 というか、そんなことはどうでもいいんだよ!

 というのも、デスラーの部屋は遠山の金さんのポスターでいっぱいだったのだ。

「この胸の桜吹雪!散らせるものなら散らしてみやがれ!」

 吉本の桑原さんも驚くほどの枝垂桜をブンブン振り回しながら悪党どもをなぎ倒す!

 それは遠山の金さんに扮するお登勢さんwww

 ホテルニューヨークのコスプレイベントの一幕であったwwww

 そんなお登勢さんの写真で埋め尽くされた神聖な自室に、こんなションベン臭いガキを招き入れることができようか!

 いやできはしない!

 というか!

 ――こんな十代のガキなんておよびじゃねぇんだよwww女は60を超えてからが味が出るんだ! スルメだってそうだろう! 噛めば噛むほど味が出る!

 そう! 何を隠そうデスラーはババ専だったのであるwwww

 

 

 というか、ルリ子はこの蛇を見て叫び声をあげなかったのだろうか?

 確か、サンド・イィィッ!チコウ爵に引っ付いていたんだよね……

 いや、ルリ子も叫び声をあげたのだ。

 だが、あまりの恐怖にすでに人の耳で聞こえる周波数帯を凌駕していたのであるw

 というのも、ルリ子は蛇が大の苦手。

 糸ミミズの様な小さな蛇でも逃げ回るのに、目の前にいるのは巨大な大蛇なのだ。

 そんな蛇を見て絶叫だけで済むわけがないwwww

 ということで、現実逃避をしたルリ子は、すぐさま気を失ったのであった。

 

「開血解放!」

 大蛇の魔物を目の前にしたカルロスは迷わず魔血タンクをユニットに突っ込んだ。

 今、自分の背後にいる少年たちを守れるのは自分しかいないのだ。

 ならば!一瞬の迷いが命取り。

 立ち上る蒸気の中、黒い亀の鎧に包まれた魔装騎兵が気勢を上げる。

「先手必勝! チェッストォォォオォ!」

 と、勢いよく引いた右手とともに大蛇に突っ込んだ!

 

 かぷッ♪

 

 ――あっ! 食べられたwww

 タカトの目の前で、カルロスは頭上から落ちてきた大きな口に包み込まれた。

 そして、首を持ち上げた蛇の喉を通っていく大きな塊……

 ――おそらく……あれはカルロスのオッサンの体……

 ということで、カルロス瞬殺wwww

 

 ――って、これからどないせいちゅうねん!

 と、タカトは思ったことだろうwwww

 おそらく目の前の大蛇はカルロスを飲み込んだ勢いそのままに、タカトとクロトに向かってくると思われた。

 だって、蛇の顔がタカトのすぐそばにあったのだ。

 もう、うろこの凸凹もよく見える。

 しかも、よくよく見るとそのうろこはツヤツヤでお手入れがよく行き届いている様子。

 ヤッパリこの大蛇、女の子なのだろうwww

 まあ、アジャコンダって言われるぐらいなのだからwww

 って、そうじゃねぇ!

 えっ? 違うの?

 そう、「Journal of the Royal Society Interface」に掲載された論文によると蛇のうろこの表面は極めて薄い潤滑油で覆われているらしいのだ。

 その被膜の厚さは、なんと!数ナノメートル

 ちなみに人間の髪の太さが約50~100µmなので、その数万分の1の薄さなのである。  

 そして、この潤滑油があるおかげで蛇の滑らかな動きが実現しているらしいのだ。

 読者の諸君! 勉強になったかなwww

 って、今はそれどころじゃねぇんだよwww

 そう、今やタカトの視界に映るうろこが次々と波打っているのだ。

 ――あかん……食べられる……

 さすがに能天気なタカトも死を覚悟した。

 ――あ~あ……俺の人生……せめて死ぬ前にHとまでは言わないまでも、Oッパイぐらいはもんでみたかったな……いや……Gんシャむ……プレイをだな……にゅむにゅ……

 ということで、覚悟を決めたタカトは辞世の句を詠んだ……

『白花粉 肉花にまくことなく散りにけり……せめて、朝顔だけでもまいてみたかった』チーン!

 

 第651話 カルロス!瞬殺! より

令和6年3月13日の昼飯

日、食したカップラーメンはこちら!

 

日清

どん兵衛 天ぷらそば 

あとのせサクサク

 

だぁぁぁぁぁぁ!

早速! いただきます!
 
なになに……さいとうなおき先生のオリジナルカードが当たるキャンペーンとな!
 
って……
 
さいとうなおき先生って誰?
 
ハイ! こういう時に役に立つのがグーグル先生!
教えてグーグル先生www
 
えーっと……
『さいとうなおきは、『デュエルマスターズ』『ポケモンカード』『ウマ娘』などのイラストを手掛ける人気絵師です。』
だそうです。
 
あっ!ポケモンカードは知ってる!
ウマ娘はあんまり知らんなwww
 
ということで、さいとうなおき先生は超有名な人らしいwww
 
で?
カップラーメンとどういう関係があるのでしょう?
分かんねぇ~ググっても分かんねぇ~
というか、関係ねぇんじゃないwww
 
ということで、今日は「ケモン」つながりのお話をwww
 
 

 これに驚いたのは権蔵の方であった。

 いつものタカトなら、「ごめん! ごめん! ネギラーメン! とんこつラーメン食べたいよぉ~♪」などと茶化してくるのである。

 当然、今日もそんな決まりきったやり取りが返ってくると思っていた。

 だが、ところがどっこい今回は、予想外の答えが返ってきたじゃぁあ~りませんか!

「どうしたんじゃ。急にしおらしくなりおって。風邪でも引いたか?」

 そんな権蔵は、真っ先にタカトの体調を心配してしまったのである。

 

 だが、ビン子は芋を静かにナイフで切りながらチャチャを入れた。

「バカは風邪をひきません」

 

 それを聞くタカトは勢いよく椅子の上に立ちあがる。

「うるせい。こちとらこの国一くにいちの融合加工職人を目指す天才様よ」

 そして、ドンとテーブルの上に右足を叩きつけると、前につきだした右腕で力強くガッツポーズをとっていた。

 そんなタカトのガッツポーズのいただきでは、フォークに刺された芋がなんだか申し訳なさそうに湯気を立てているような気がした。

 

 ビン子は、そんなタカトに目をやることもなく静かにフォークで芋を口に運んでいる。

「ごめん。馬鹿じゃなかった。アホな道具ばかり作っている、ただのアホだった」

 

 だが、権蔵は違った。

 目をギラリと光らせると自らのフォークをくるりと回し、次の瞬間、ドスンとタカトの足先に突き立てたのだ。

 「このドアホが! 机の上に足を乗せるなァ!」

 

 突き立てられたフォークがラテン音楽で使われる楽器のキハーダのように小気味こきみのいい音をたてていた。

 ビヨヨォォォォン!

 

 それを見るタカトの顔色が一瞬で吹き飛んだ。

 ヒィィィィィ!

 というのも、そのフォークがあと数ミリ近ければ、確実に足の指を貫いていたかもしれないのだ。

 タカトは、まるでウツボに睨まれたタコのように口をすぼめ、そそくさと足をおろした。

 

 だが、これで引き下がったのでは自称天才様の気が済まない。

 なんか、自分だけがボロ負けしたような気がするのだ。

 そんなタカトは負け惜しみのように、目の前の芋にクレームをつけ始めた。

「爺ちゃん、今日も芋かよ! 肉食わせろよ! 肉! 俺もだぞ!」

 

「贅沢を言うな……」

 そう言う権蔵は、呆れながらテーブルの上に置かれた鍋をフォークの先でコンコンと叩いた。

「ホレ! 昨日、ビン子が作ったカレーが残っているじゃろうが、それを芋にかけて食っとれ!」

 

 その鍋を見てタカトは一瞬うろたえた。

「昨日はビン子が食事当番だったのか……ということは、そのカレーって……あの『電気ネズミのピカピカ中辛ちゅうからカレー』だよな……」

「ちゃんと肉も入ってるぞ」

 意地悪そうに権蔵は笑みを浮かべている。

 

「肉って……あれ、ネズミじゃん! しかも、魔物の電気ネズミだし……こんなの食ったらボケモンのゼット技を研究している任〇堂に怒鳴られるわい!」

 

 それを聞くビン子、

「悪かったわね! 食材を買うお金がないんだから仕方ないじゃない!」

 と怒鳴ると、いきなり鍋の蓋を開け「文句言わずに食べなさい!」と言わんばかりにタカトの芋の上にドバドバとカレーをかけはじめた。

 だが、まだ鍋にはカレーが残っている。

 ビン子は、すかさず権蔵の皿にもカレーをつごうとした。

 

 しかし、一瞬、権蔵の動きの方が早かった。

 反射的に皿の上の芋を口の中に放り込むと、手を合わせてごちそうさまをしたのである。

 

 ちっ!

 舌打つビン子。

 手に持つオタマから『電気ネズミのピカピカ中辛カレー』が悔しそうに垂れ落ちていた。

 

 そんな不貞腐れるビン子をなだめるかのように権蔵はゴマをすった。

「まぁ、森でとれる食材だけで作っとる訳じゃから、さすがにビン子は名コックじゃて!」

 

 タカトは嫌そうに芋からカレーをよけながらツッコんだ。

「爺ちゃん……それ名コックじゃなくて、迷コック、いや迷惑コックだから!」

 

「なんですって!」

 すかさず、ビン子もオタマに残っていたカレーをタカトの口の中へとツッコんだ。

 そんなタカトの口がモグモグと動く。

 仕方なしに動くのだ。

 いや、動く以外方法がないのである

 だって、目の前では、怒り心頭のビン子さまが鬼のような睨みを利かしているのだから……

 ここで食わんかったら確実にシバかれる!

 

 モグ……モグ……もぐ

 

 カレーを食らうタカトの口が、途端にタコの口のようにすぼまった。

「ス……ス……スっパぁぁぁあ!」

 そう、口の中に何とも言えない酸っぱさが広がったのだ。

 

「キーーン!」

 かと思うと、「?」などと土佐弁による電飾ディスコで踊り狂うような放電刺激が鼻の奥へと突き抜ける。

 タカトはすでに鼻をつまんで後頭部を叩きまくっていた。

 

 でもって、その後に襲いくる激辛がタカトに天を仰がせるのだ。

 大きく見開かれた目と口から10万ボルトばりの絶叫が発せらた。

「グぎがぁぁぁ! の・昇るのボルトぉぉぉぉぉぉお!」

 

 ビシッ!

「なんで博多弁やねん!」

 すかさずビン子のハリセンが、タカトの後頭部にツッコみをいれていた。

 

 結局、食っても食わなくてもしばかれるタカト君……

 

 それを見る権蔵は、干した花びらが浮かぶ湯を口にしていた。

 ――もう、ケンカは終わったようじゃの……

 部屋の中には、いつものようなリラックスした香りが漂っていた。

 

令和6年3月12日の昼飯

本日、食したカップラーメンはこちら!

 

サンヨー食品

サッポロ一番

「みそらーめん」

 
だぁぁぁぁぁぁ!

早速! いただきます!
 
また、味が変わっとるwww
ここ最近の記憶では、フリーズドライのバージョン。
 

penpenkusanosuk.hatenablog.com

 

液体ミソスープのバージョン。

penpenkusanosuk.hatenablog.com

 

で、また戻って粉末味噌スープのバージョンwww

おそらく、これがオリジナルなんだろうけど。

ココまで味がころころ変わると定番商品の強みが全く発揮されないのでは?

 

いや、もしかしたら定番としての力がないから、味をコロコロ変えるのだろうか?

食べる方としては、あの味が食べたいと思って買ったのにも関わらず、味が違っていればガッカリものである。

やはり、定番商品は横綱のようにどっしりと構えておく方が好ましい。

 

だからこそ、味を変えるのであれば本家を変えるのではなく、スピンアウトとして別商品を並べるべきだと私は思うのだ。

 

なんか、これを食べていると、あの大塚家具を連想してしまう。

あれも、本家をいじるのではなく別店舗を構えていれば、あそこまでこじれることはなかっただろうに……

 

ということで、今日は「本家」つながりのお話を。

 

kakuyomu.jp

 

 そんな無駄にテンションマックスのユングラーが、ステージの脇に控えるタカトを紹介するのである。

「さて、本日最後の参加者は、なんと第七の騎士!一之祐さまの肝いり! 一之祐様が推薦する者といえば、あの奴隷でありながら融合加工の優れた職人である権蔵が有名だ! そんな権蔵に引けを取らないと言われる今回の参加者! そんな彼がついに満を持して登場だぁぁぁぁぁ!」

 その紹介に会場からは割れんばかりの歓声が上がっていた。

 

 初めてのステージに緊張しまくるタカト君。

 ステージの脇から出てくる姿は、右手と右足が同時に出てくるカチコチのロボットのよう。

 だが、何とかステージの真ん中までたどり着くと、観客席に向かうように方向を、鋭く90度変えたのだ。

 だが、そこから動かない……

 指一本、ピクリとも動かないのだ……

 そんなものだから、観客席もまた……なにも反応しない。

 何か妙にこそばゆい静かな空気が流れていた。

 そんな空気の中、ステージの脇から覗くビン子だけは、両手を握りしめて小さな声を出して応援していた。

(タカト! がんばって!)

 だが、そんなもので観客の雰囲気が変わるわけもなく、相変わらず水を打ったように静かな会場。

 タカトの横に立つ司会のユングラーは、その空気をなんとか変えようと口を開いた。

「この少年の名前は天塚タカト君! さあ、君が持ってきた道具を審査員の皆さんに見せてください!」

 と、タカトを促すのだが……

 タカトは正面の観客席を見たまま微動だにしない。

 少々、困り顔を浮かべたユングラーは、再度促す。

「えーっと……タカト君……コンテストは始まっていますよぉ~」

 やっと、その事実に気づいたようでタカトは大きな返事をした。

「ハヒィィ!」

 ハヒィ? ハイじゃなくてハヒィwww

 緊張で声がうわづったタカトは、つい素っ頓狂な返事をしてしまった。

 だが、妙な緊張に包まれていた観客席は大爆笑www

 ワハハハハハハ ハヒィだってよwww

 と、先ほどまでの雰囲気と打って変わって和気あいあいとリラックスした感じに変わったのであった。

 

 それによって、タカト君も調子が出てきた。

「ハヒィィ! ぼっ! 僕が今回! ヒョウカイするのは!」

 が、上ずる声。どうやらまだまだ緊張しているご様子。

 カチンコチンのタカトは目にいっぱいの涙をためながら、ステージの横にいるビン子に目をやった。

(タスケテ……ビン子ちゃん……)

 だが、先ほどから目に炎を宿したビン子はガッツポーズにした右手を上下に振っているだけ。

(タカト! ガンバっ)

 助ける気などナッシング!

 いや、ビン子ができることなど何もない。

 タカト自身が頑張るしかないのだ。

 それはタカトも分かっている。分かっているのだが観客たちの様子を見ると頭の中が真っ白になってくるのである。

 

 そんな時……

(私たちを全国ツアーに連れて行ってくれるって言ったじゃない……)

 カチンコチンになったタカトの肩を、一つの優しき風がそっと撫でていったのだ。

 一瞬、ビン子にはアイナがタカトの背中越しにギュッと抱きしめているようにも見えた。

 ――えっ⁉ なんでアイナ?

 ゴシゴシと目をこすり、もう一度ステージに目をやるが、そこにはもうアイナはいない。代わりに、先ほどまであれほど怯えていたタカトが目にやる気の炎を燃えあがらせていたのである!

 そう、かつてタカトは第七駐屯地でアイナと約束したのだ……

 アイナとチビ真音子を武道館のステージに連れていくと!

 それに比べれば、こんな小さきステージなど、どうというのだ。

 ――そう、俺はプロデューサータカト! こんなところで終わるわけにはいかないんだ!

 それが、アイナちゃんとの約束……

 もう……アイドルのコンサートは無理でも、融合加工の頂点なら目指すことはできる!

 ならば、それが俺の登る道!

(頑張ってね……タカ……ト……く……ん……)

 

 一歩前に力強く踏み出すタカトは声を大きく張り上げた。

 それは先ほどまで上ずる声などではなく、どことなく男らしく強い声。

 そんな声で融合加工の説明を始めたのである。

「男性諸君は、今までの人生で思ったことはないだろうか?」

 その様子はまるでTEDカンファレンスでプレゼンテーションをする有名人のように威風堂々!

 おお! コレは期待できそうだwww

 おそらく、審査員たちは皆、かなりの期待を寄せたことだろう。

 

「ベッドの下に隠したエロ本が、母親に見つかってしまうのではないだろうかと?」

 うん?

「または、トイレの中で、しまった!別のエロ本を持ってきてしまった!などと困り果てたということを……」

 この少年は一体何を言っているんだ?

 この辺りで、すでに審査員たちの頭の上にはクエスチョンマークが浮かび始めていた。

 

 だが、タカトは腕に巻いた融合加工の道具を高らかに掲げ、そして、道具の名前を口にするのである。

「ハイ! そんなお悩みを解決するのが今回ご紹介する『エロ本カクーセル巻』なのです!」

 エロ本?

 この少年はエロ本と言ったのか?

 高尚な道具コンテストでエロ本と言いおったのか?

 すでに、審査員たちの額には青筋が立ち始めていた。

 早っ!

 

 だが、それとは逆に観客席はバカウケ!

 というのも、これまでの参加者たちは自分たちが作った道具の使用方法など、それなりに工夫を凝らしてプレゼンテーションを行っていたのであるが……総じて、固い……要はつまらないのである。

 まぁ、確かに道具コンテストは技術系のコンテストである。

 ウケや笑いを狙いに行くお笑いのコンテストではないのだ。

 だが……

 だが……この少年はどうだwww

 開口一番! エロ本ときたかぁ~

 さすがにそれは予想していなかったwww

 

 すでに道具解説モードに入っているタカト君の勢いは止まらない。

「この腕輪を身に着けることによって、いつでもどこでもエロ本を読むことができるという優れもの!」

 アホかwwwwいつでもどこでもエロ本を読む奴なんていないだろうwww

 観客席からは笑い声とともに、そんなツッコミが聞こえてくる。

 だが、タカトはいたって大真面目! 笑いなど狙いに行っていないのだから。

 だから、少々笑われていることにムッとしているのであるが、今はそんなことはどうでもいい!

 

 

「では、実際に、この腕輪からエロ本を取り出してみましょう!」

 おお! ついに来たかwwww

 観客席はどんなエロ本が飛び出すのかワクワクしながら期待を膨らませる。

 それに対して、審査員席では頬杖を突いた審査員たちが、かなり不機嫌そうな顔でタカトを睨んでいるのだ。

 ――このガキ! 道具コンテストを侮辱しよって! 本当にエロ本など出してみろ! 速攻で0点を出して失格にしてやる!

 おそらく、5人すべての審査員が、そう思っていたに違いない。 

 

 だが、そんなことなど全く気付いていないタカトは大声を上げるのだ。

「開血解放! いでよ! エロ本!」

 そして、次の瞬間! 高らかに掲げられたその手には一冊のエロ本がしっかりと握りしめられていたのであった。

 

 だが、観客席からは歓声ではなく怒声が響いていた。

「この詐欺師!」

「嘘つき野郎が!」

 

 タカトが今、手にしているエロ本は第七駐屯地の食堂でお菊さんからもらった紛れもない無修正のエロ本である。

 無修正のエロ本をエロ本と言って詐欺師呼ばわりされるのは少々納得ができない。

 どちらかというと、無修正のエロ本のほうが本家本元!エロ本のオリジナルである。

 そんなオリジナルに対して嘘つき野郎とは、これいかがなものか!

 

 だが……タカトはステージに立った緊張のあまり、大切なことを忘れていたのだ。

 そう……この無修正のエロ本はエロ本カクーセル巻の中でタコさんウィンナーの攻撃を受けて全てのエロがエロでなくなるという修正を受けいたのである。

 もはやそれをエロ本と言うには無理がある。

 女の体にまとわりつタコさんウィンナーの数々……どちらかというと、ギャグ雑誌と言った方がいいのかもしれない……まぁ確かに、これはこれでマニアックでエロいといえばエロいのであるが……そんなプレイを楽しむ輩はごく少数派である。

 そのため、観客席では男たちがパンツまで脱いで今か今かと待っていたにもかかわらず、タコさんウィンナーのギャグ雑誌を見せられて肩透かしを食らっっていたのであった。

 もう日も暮れて、夜風が寒い……

 おかげで下半身がすっかり冷えて風邪までひいてしまったではないか!

 これも、それも、あの詐欺師野郎のせいだ!

 ということで、いまや、観客席からは大ブーイングが上がっていたのである。

 

 だが、これはこれでタカトにとってはラッキーだったのかもしれない。

 というのも、この瞬間、タカトは失格をかろうじて免れていたのである。

 もし仮に、あの時、タカトが本当のエロ本を出していたならば……審査員たちは、すぐさま0点の札を突き出して失格を言い渡すつもりだったのである。

 それがどうだ!

 タコさんウィンナーのギャグ雑誌www

 それを見た審査員席では笑いが起こっていた。

 ――こいつ! なんだかんだと言いながらエロ本を出さないところがかわいいではないかwww

 そんな審査員たちは0点の札を机の上に戻しながらタカトに声をかけるのだ。

「君wwwwもう、手品はおしまいなのかなwwww」

 そう、審査員たちは何もない空間からギャグ雑誌が出てきたことを、手品か何かだと勘違いしたのである。

 というのも、融合加工は道具の強化。

 権蔵が得意とするように武器の強度を上げたり新たな機能を付与するモノ、すなわち、既存の道具の延長線上に存在するのが融合加工なのである。

 要は、1の性能のものを2や3にするのが融合加工の一般的な概念なのである。

 えっ? なんだって?

 深砂海しんさかい縦筋たてすじ露里ろり万札まんさつエイの胃袋が異次元になっているのは有名な話ではないのかだって?

 確かにそうです……

 その素材を知っているからこそ、権蔵はこのエイの胃袋を金庫の中に保管していたのではないのかだって?

 はい……その通りです……

 なら、ここにいる審査員たちは、そのエイの胃袋の素材を知らないとでもいうのか!

 いえ……そんなことはないです……確かに、このエイの胃袋、異次元につながっているというのは周知の事実なんです。

 だから、この素材を融合加工して作ったゴミ箱なんて重宝するんですよ。

 もう、ゴミが捨て放題www

 この技術を応用して、できたのがコンドームの内側にこのエイの素材を融合加工することによって、何度も使いまわしができるコンドーム!

 出しても出しても、その白玉は異次元空間に放出されるため、コンドームが何度も再利用できてしまうという優れもの。

 こんなバカなことを考えるのはタカト君かですって?

 何をおっしゃいます!

 タカト君は立派な童貞!

 コンドームの使い方なんて知りません。

 まぁ、世の中にはタカトみたいなことを考えるやつもいたんですよwww

 でも、このコンドームとゴミ箱、あっという間に廃品になってしまいました。

 というのも、コンドームを装着すると白玉だけでなくて、装着者自身が異次元空間に取り込まれてしまうんですwww

 さっきまでベッドの上で女を焦らしていた男が、いざ、ことに及ぼうとコンドームをかぶせた瞬間、消えるんです!

 アンアンと喘ぎ声をあげていた女の目の前で、男がムンクの叫びのように顔をビローンと伸ばしながらコンドームに吸い込まれていくその様子。

「ギゃぁぁぁぁぁ!」

 まさに、それはホラー現象!

 だけど、もっと最悪なのは、異次元空間の中に取り込まれたものって……取り出せないんですよ。

 想像してみてください! 大海原に一つの石を投げこんで「拾ってこい!」っていわれて、その石を見つけられます?無理でしょ!

 しかも、その空間が海よりも広い宇宙空間となったら、まずもって不可能!

 そのため、コンドームに吸い込まれた人たちはいまだに異次元空間を裸でさまよっているという法螺ホラー話があるくらいなんです。

 だ・か・ら! 権蔵は誰かが間違ってこのエイの胃袋を触って、異次元空間に取り込まれないように、わざわざ金庫の中に隔離していたのである。

 それが、異次元空間からモノを取り出すだってwwww

 そんな話は聞いたことも見たこともない。

 既成概念に凝り固まった審査員の眼では、目の前で起こった事実を正確に認識することなどできなかったのである。

 

 だが、観客席で見ていたクロト少年だけは目を丸くして驚いていた。

 ――なんだ……これ? 

 もはや1の性能を2や3にするレベルの話ではない。

 いうなれば、1の性能のものがAやBなどという別次元に遷移しているのだ。

 ――これを融合加工と呼ぶのか?

 もはや……別もの……

 クロトは鳥肌が立つような感覚を覚えていた。

 天才は天才を知るという言葉の通り、タカトの作った道具の異次元さが理解できていたのだ。

 いや、理解できたというか、そのタカトの発想に自分がどんなに頑張っても到達することがないというジェラシーに近いような感覚だったのかもしれない。

 第622話 頑張ってね…… より

令和6年3月11日の昼飯

本日、食したカップラーメンはこちら!

 

日清

「0秒 チキンラーメン カレー味」

そのままかじる用

 

だぁぁぁぁぁぁ!

早速いただこうかと思ったのだが……

パッケージのいたるところに「湯かけ禁止」や「湯戻しして食べるとおいしくありません」との記載がある。

 

ということで、そのまま食べてみたのだが……

正直言って、うまくない……

一袋を一気に食べようとするとかなりムツコイ!

おそらく、ベビースターを意識しているのだろうが、所詮はチキンラーメン

ベビースターには遠く及ばない。

かといって、熱湯をかけるとすぐにふやけてフニャフニャになるのだ。

いうなれば、チキンラーメンベビースターの間の子。

どっちつかずという商品なのである。

もうね、二袋目を食べようなどとは思えない。

 

でも、なぜか我が家にはこのチキンラーメンが15個もあったのだwwww

なんでそんなにあるんだよwwww

だって、安かったんだよwwww

 

でも、お気づきだろうか!

「あったのだ」と過去形なのだ!

というのも、そのままかじるという食べ方が悪いのである。

チキンラーメンチキンラーメン

お湯をかけて食べるのが一番うまいのだ。

 

ということでお湯をかけてみた。

だが、先にも書いた通り熱湯だとすぐにふやけてしまうのだ。

ならば、少々冷めた60度ぐらいのお湯ではどうだろうか?

おっ! フニャとバリの間ぐらいになったぞwww

しかし、普通のチキンラーメンのようなお湯の量を入れると、薄くて美味しくない。

それならば、お湯を少なくすればいいじゃないか!

 

で、行きついた先がこの食べ方。

60度ぐらいのぬるま湯を、浸るぐらいの少な目に入れて、すぐに箸で突き崩す。

そして、バラバラになったらすぐに食べるのだ。

当然、ガンガンと突き崩しているからバラバラ。

ラーメンを食べるというよりも、ごはんのお茶づけを食べる感じに近い。

だが、このフニャバリの食感が妙にハマるのである。

 

ウチの子供などは、このバリの食感が嫌いだったようで、お湯を入れてから少々待っている。

すると、コシの抜けたフニャフニャ麺が出来上がるのだ。

これはこれで、次男坊にはヒットしたようである。

 

お湯をひたひたに入れているため、スープはほとんど残らない。

その残った量は、つけ麺のスープよりも少ないぐらい。

だから味はしっかりと残っているのだ。

 

おそらく、この食べ方の方が、そのままかじるよりも断然うまい!

 

というか、よくよく考えるとこの食べ方、かなり凄いような気がするのだ。

というのも、使うお湯の量が少なくて済む。

次に、子供が持っても大丈夫なようようにぬるま湯が使える。

すなわち、やけどが起きにくいということなのである。

しかも、待ち時間は0秒、すぐに食べられるときた。

 

こんな特徴があれば、災害時にはもってこいだと思うのだ。

水はない……ということは、少量の水で済むのはもってこい。

子供たちを気にしている余裕がない……やけどがしにくいぬるま湯で調理できるのは最高!

しかも、袋の上部を横に切れば、そこからぬるま湯を投入出来て、そのまま食べられるのである。すなわち、カップやお椀など必要ないのだ。

 

まぁ、私だったら、ココから麺の形状を工夫するかな。

この大きさだと子供には少々多い。

ならば、キューブ上にするなり小分けできるようにすれば、子供から大人まで食べやすいのではないだろうか?

 

こう考えると、この商品、凄くない?

だが、残念ながら!私の近くのスーパーにあったこのチキンラーメンは、すべて私が買い占めさせてもらったwww

だって、本当に安かったんだもんwww

 

ということで、今日は「0秒」つながりのお話を

 

kakuyomu.jp

 

 そんな頃……

 水洗便所の個室の中からミーニャの悲鳴が聞こえてきた。

「いやぁぁあぁ! なんでぇぇぇぇぇぇ!」

 そう、個室の中ではトイレに座ろうとパンツを下げたミーニャが焦りの表情を浮かべていたのだ。

 というのも、控室の中にビン子が飛び込んできた瞬間、取り換えプラグをある穴の中にとっさに隠したのである。

 ――だって仕方ないじゃない! 形がそんな形だったんだから!

 だからこそ、ポケットの中を探すビン子には見つけられなかったのだ。

 だが!

 だがしかし!

 ブリブリざえもんたちが再び進軍を再開した、今!

 ある穴の中に隠した取り換えプラグが取れないのであるwww

 ――なんで取れないのよ!

 焦るミーニャは必死になって指を突っ込むのだが、プラグがピタリと引っ付いて動かないのである。

 それはまるで直腸の腸壁にア〇ルプラグの表面が融合加工されたのではないかと思えるほど。

 だが、ブリブリざえもんたちの進軍がそれで止まる訳はなかった。

 ブリブリ! ブリブリ! ブリブリ!

 大腸から直腸に向けて進軍を続けるブリブリざえもんたち!

 そして!

 ついに!

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♡」

 ブリブリざえもんはア〇ルプラグと奇跡の邂逅を果たしたのであったwwww

 

「できたぁぁぁぁぁぁぁぁあ!」

 タコ様が縦横無尽に動き回り爆笑を誘っていたステージにタカトの声が響いた。

「何ができたの!」

 既にこのステージからいなくなっているユングラーに代わってビン子がタカトに問いかけた。

 それに対してタカトは自信満々に答える。

「実はな、この『エロ本カクーセル巻き』には秋田犬モードという裏モードがあってだな……」

「秋田犬モード?」

「そう、秋田犬モード! 読んでいるエロ本に飽きた時、別のプラグに用意したエロ本と取り換えるモード。すなわち! 秋田犬モードとは『取り換えプラグ』によって取り込まれた物体を、この『エロ本カクーセル巻き』で取り出すモードなのだ!」

「って、もうそれは聞いたわよ!」

「だが、ビン子、お前が稼いでくれた5分で『エロ本カクーセル巻き秋田犬モード』を『YAMATOモード』に改良できたのだ!」

「YAMATOって、あの白い闘犬物語のヤマト?」

「アホか! そんなことだと高橋よしひろ先生に怒られてしまうだろうが!」

「なら! いったい何なのよ!」

「今回のように取り換えプラグがどこに行ったのか分からなくなった時のための非常用手段だ」

「そんなのがあるのなら、最初から言ってよ! わざわざ探しに行く必要なんてなかったじゃないの!」

「だが、これは試作段階なんだ……プラグの異次元とカクーセル巻きの異次元とを次元跳躍させるモード、すなわちワープ!」

「って! 宇宙戦艦のほうかい!」

「これにより、プラグの中の物体を強制的にカクーセル巻きから取り出すことができるのだが、失敗すれば二度とプラグの異次元と接続することができなくなるんだ……そうなると、二度と……まともなカレーを食べることは叶うまい……」

 確かに……それだとビン子が作った『電気ネズミのピカピカ中辛カレー』を食べ続けなくなるため大変だ……

 だが、今はそんなことを言っている時ではないのだ。

 そう、コンテストの終了時間は迫っている。

 今、審査員たちにこのカクーセル巻きの性能! いや! カレーを提供しないと0点の札が掲げられるのは確実なのだ。

 ステージの上で強い意志で立つタカトは覚悟した!

 そして、『エロ本カクーセル巻き秋田犬YAMATOモード』を頭上に高く掲げると大きく叫ぶのである!

「開・血・解・放おぉぉおぉぉ!」

 

「も♡ 漏れるぅぅぅ♡」

 と、水洗便所の中で呆然と立ち尽くしたミーニャは覚悟した。

 そう、太ももから垂れる茶色いお汁……

 そうなると……あの子、なんかウ〇コ臭いわねwwwと、笑われながら家まで奇妙な冒険をしないといけなくなるのだ。

 ――そんなの嫌……

 ならば、今すぐにでも人目を避け、近くの水道で洗わないといけない……

 でも、洗っても……きっと……茶色い色は残るはず……

 ――こんな姿見られたら……アイドルなんて絶対無理だよ……

 ……死にたい……

 でも、その時、ミーニャは何か違和感を感じたのである。

 そう、太ももを伝わってくる茶色い液体の感触が……全くないのである!

 そっと、お尻に手を当ててみる。

 ヌルヌルの感触が伝わってくると思っていた……

 それが、乾いた感触、いや、若干、湿った感触しかなかったのである。

 念のためその湿った感触のついた手を鼻に近づけ確かめる。

 この匂い……汗?

 そう、手についていたのは焦った際に発汗した冷汗。

 あの臭いニオイではなかった。

 ――ということは、漏れていない?

 今度は両手で念入りにお尻を触ってみるのだが、やはり漏れだした感触はないのである。

 ――もしかして⁉

 そう、そのもしかしてであるwww

トイレの神様♡ありがとうございます♡」

 トイレの中で感動の声を上げるミーニャは天井を見上げ自然と祈りをささげていた。

「ミーニャ♡ ついにホントにトイレに行かない美少女になっちゃいました♡」

 

 だが、三たび!動き出すブリブリざえもんたち!

 しかし、今のミーニャは余裕だった!

「来るなら! 来いや!」

 ブリブリ! ブリブリ! ブリブリ!

 大腸を駆け抜けたブリブリざえもんたちは、勢いそのままに直腸に突っ込んだ!

 そして、そこに装填されたエロ本カクーセル巻の取り換えプラグの先端にぶつかったのである。

 だが、その瞬間、直腸内のブリブリざえもんたちの姿が消えたのだ。

 そう、ブリブリざえもんたちは取り換えプラグの先端を通して異次元空間へと放出されていったのである。

 タカトの作った道具は使いまわしができるコンドームとは全く違う!

 使用者を吸い込むなど安全性に欠けるのは融合加工道具とは言わないのだ!

 だからこそ! タカトの道具は使用者を吸い込むことなく、対象の物体のみを確実に異次元に取り込むのである。

 えっ? 開血解放してないだろうって?

 だって、ここは女の子の中ですよwww

 腸壁からちょっとした血液成分を吸い出すことなんて容易なんです。

 これにより、ミーニャはトイレにいかない本当の美少女という体でアイドルの階段を上りだすのであった。

 

 だが……

 この時、このトイレの中のミーニャは忘れていた……

 肛門括約筋と尿道括約筋がつながっていることに……

 そう、排便を調節する肛門括約筋を支配する神経と排尿を調節する尿道括約筋を支配する神経は互いに連絡しており、当然に片方だけを動かすということはできないのである……

 もう一度、念のために言っておこう……エロ本カクーセル巻の取り換えプラグが入っている穴は後ろだけ……

 ということで……当然に……この後……

 ジョボ……ジョボ……の奇妙な冒険をしなければならなかったのだwwww

 

 一方、ステージの上では審査員たちがガミ……ガミ……と小便ではなく小言を漏らしていた。

 というのも、いつまでたってもタコさんウィンナー以外のものが出てこない。

 というか、タコさんウィンナーすら出てこなくなっていたのだ。

「いい加減にしろ!」

 もう、5人の審査員たちのガミガミ声はマックスに!

 

 そんな時、やっとのことでタカトがステージの真ん中に帰ってきたのである。

 そして、審査員たちのほうに体を向けると、腕につけた『エロ本カクーセル巻き秋田犬YAMATOモード』を高らかに掲げたのだ。

 

 そんなタカトの脳内では、いまや波動砲、いや、カレー砲発射シーケンスが読み上げられていた。

 

 森三中尉「ガミガミ船団確認! 前方500万μマイクロm!」

 

 沖田浣腸「エロ本カクーセル内、圧力上げろ! 非常弁全閉鎖!」

 徳川より房「エロ本カクーセル、圧力上げます。非常弁全閉鎖!」

 

 沖田浣腸「取り換えプラグへの回路開け!」

 徳川より房「……回路開きます」

 

 コブダイ(魚)「カレー砲、カクーセル異次元内圧力上がります!」

 徳川より房「全カレー粒子!エロ本カクーセル放出口へ。強制注入機作動!」

 

 沖田浣腸「カレー砲、安全装置解除」

 コブダイ(魚)「安全装置解除! セーフティーロック0 圧力発射点へ上昇中・・・あと0.2! 最終セーフティー解除。圧力、限界!」

 

 沖田浣腸「カレー砲、用意……操縦をタカトに渡せ」

 

 タカト「ヨシ!俺に任せとけ!……エロ本カクーセル巻き放出口をガミガミ船団にあわせます! ターゲット・スコープ、オープン! 電影クロスゲージ、明度20!」

 

 徳川より房「カレー粒子、出力……上昇!」

 

 沖田浣腸「発射10秒前! 耐激辛ショック! 耐閃光防御!」

 

 タカト「……5……4」

 ビー! ビー! ビー!

 徳川より房「沖田浣腸! 待ってください! カレー粒子内に大量の異物の混入を確認しました!」

 沖田浣腸「なんだと!」

 

 タカト「……3」

 森三中尉「異物粒子!カレー粒子とほぼ同量! いやそれ以上の粒子量です!」

 徳川より房「沖田浣腸! このままカレー砲を放てば、我が艦のダメージは計り知れませんぞ!」

 沖田浣腸「うぐっぅぅぅ!」

 

 タカト「……2」

 沖田浣腸「くそっ! プラグ内にいったい何が混入したというのだ! カレー粒子しかなかったはずではなかったのか!」

 徳川より房「そのはずなのですが……現に異物の混入を確認している以上……」

 森三中尉「異物の同定が完了しました!」

 

 タカト「……1」

 沖田浣腸「異物の正体はなんだ!」

 

 タカト「……0」

 森三中尉「えっ! この異物の正体は……大量のうん……」

 沖田浣腸「もう『コ』だろうが『チ』だろうが間に合わん! 構わん! このまま!ぶっぱなせぇぇぇぇぇえ!」

 タカト「開・血・解・放おぉぉおぉぉ!」

 

 カレー砲! 発射ぁぁぁぁぁ!

 

 その翌日の第七駐屯地。

 休息奴隷となった権蔵は内地に戻るため工房内の片づけをしていた。

 そんな権蔵に一之祐から「今すぐ部屋に来い!」との命令が伝わったのだ。

 ――何事じゃ……

 今更、休息奴隷を取り消すような一之祐ではない。

 だが、伝令の兵士の慌てた様子を見るとどうもただ事ではなさそうだった。

 片付けの手を止めた権蔵は急いで一之祐の部屋のドアを叩いたのだ。

 

「権蔵ですじゃ」

 しかし、部屋の中から一之祐の声が返ってこない。

 もしかして、入れ替わりで留守なのだろうか?

 ――あれほど今すぐ来いと呼び出しておいて? そんなことは……

 権蔵はドアのノブに手をかけ、ガチャリと回した。

 静かに広がっていくドアの隙間の奥に机に両肘をついた一之祐の姿が見えた。

 ――なんじゃ……いらっしゃるじゃないか……

 そう思う権蔵は、ドアを開けると「失礼します」と声をかけ中に入った。

 だが、一之祐は微動だにしない……

 それどころか、机の上に立てた両手に額を押し付けて顔を上げようともしないのだ。

「いかがなされましたか?」

 机に近づく権蔵は心配そうに声をかけた。

 ようやく顔を上げた一之祐。

 その顔は少々疲れ切っていた。

 死んだ目のような一之祐は乾いた笑みを浮かべながら一つの新聞を権蔵の足元に放り投げたのである。

 バサリ

 権蔵は足元に投げ捨てられた新聞を拾い上げる。

 どうやら、一之祐はこの新聞を読めと言っているのであろう。

 だが、新聞のページは十数ページとあるのだ。

 いったいどのページを読めと言っているのであろうか……

 しかし、そんな心配とはうらはらに、権蔵は新聞の一面に目がとまった。

 そこには……

 

「大惨事! 一之祐様の推薦者! 道具コンテストで汚物をぶちまける!」

 

 と、あったのだ。

 それを見た瞬間、権蔵も固まった……

 そう、一之祐の推薦者といえばタカトの事である。

 確かに、タカトの作るモノは少々変なものばかりであるが、その融合加工の才能は権蔵も買っていた。

 そのため、権蔵は優勝とまでは言わないが、それなりにタカトはいい成績を残すものだと信じていたのである。

 それがどうだ……

 ――タカトが道具コンテストで汚物をぶちまける?

 あのタカトが?

 いやいや、何かの間違いだろう。

 まあ、最悪、エロ本でも出して審査員の怒りを買うぐらいのことは権蔵にも想像がついた。

 だが、汚物をぶちまける?

 すでに権蔵の想像の斜め上をいっている。

 もう、いったい何のことだかサッパリ分からない。

 そんな権蔵は、新聞の文面に静かに目を通し始めたのだ。

 

 第625話 進撃のブリブリざえもん! より