令和6年1月26日の昼飯

本日、食したカップラーメンはこちら!

 

東洋水産

緑のたぬき

天そば

 

だぁぁぁぁぁぁ!

早速! いただきます!
 
なんと、赤いきつねが2023年8月に発売45周年を迎えたそうです!
おめでとうございます!
ぱち! ぱち! パンチ!
 
で、緑のたぬきはというと2020年8月に発売40周年を迎えていました。
ということは、おなじ2023年8月に直してみると43年目ということでしょうか。
赤いきつねに比べて2年ほど遅れて登場したわけですね。
まぁ、考えてみれば、きつねうどんの方が定番ですもんね。
 
ということで、今日は「定番」つながりのお話を。
 

kakuyomu.jp

 

 だが、周囲の反応がそうとも知らないタカトは一人、ステージの上で嬉々としながら声を張り上げていた。

「まだまだエロ本は出てきますよぉ~!」

 その様子はシルクハットの中から巨大なトランプを取り出し続ける手品師そのもの。

 だが、観客たちは手品を見たいわけではないのだ。

 そう、エロが見たいのだ! エロが!

 しかし、出てくるエロ本は全てタコさんウィンナーによって修正されている。

 中には女性の顔すらタコさんウィンナーになっているものもある。

 もはや、女性なのか男性なのかもわからない。

 というか、本当に人間の写真なのかどうかも怪しくなってきた。

 だが、その事実にいまだに気づいていないタカト君は、エロ本カクーセル巻の中からエロ本を取り出しては司会者であるユングラーの手の上に載せていくのであった。

 

 一方……どうしていいのか分からないユングラーは、自らの手の上に積みあがっていくエロ本と呼ばれるギャグ雑誌に呆然とした視線を落としていた。

 ――俺は一体何をしているのだろう……

 そもそも、ココにはコンテストの司会の仕事をしに来たのであって、エロ本運びの仕事をしに来たのではない……

 こんなことをしていていいのだろうか?

 仕事をしなくていいのだろうか?

 今頃、ケイシーは慣れないコンビニの仕事で困っていないだろうか?

 こんなことをしているぐらいなら、コンビニに帰ってケイシーに「ケイシー、君のことが心配だったから早く帰ってきたよ♡」と、カウンター内でイチャラブをしていた方がよかったような気がしてくる……

 だが、かつてケイシーは言っていた。

 人間、そんなことで腐ってはいけない。

 そう、何事も見方を変えれば人生にとっては刺激になるのだ。

 そんなことをふと思い出したユングラーは、タコさんウィンナーに侵略されたエロ本を見ながら想像したのである。

 ケイシーとイチャラブ♡

 そう、この仕事が終われば、今晩もケイシーと妊活である。

 だが、ただ単に妊活をするのであれば、その行為は作業として終わってしまうのだ。

 やはり、夫婦生活を情熱的に続けていくには、その作業にちょっとした刺激をつけやることが必要なのである。

 ――タコさんプレー!

 客のいなくなったコンビニでタコのコスチュームを身にまとったユングラーがポリアクリル酸ナトリウムでヌルヌルになったケイシーを襲うのである。

 それは、まるでハリウッドのホラー映画!

「タコサン帝国が侵略しちゃうぞぉ~♡」

「やれるものなやってみろ! このタコ野郎♡」

 ちなみに、今、ケイシーの全身に塗られているポリアクリル酸ナトリウムは、コンビニの一角のカーテンで仕切られた18禁コーナーに陳列された一品である。

 食品添加物にも使用されるポリアクリル酸ナトリウムは体中に塗りまくっても全然平気なのだ。

 ポトリ……ポトリ……ケイシーの赤く上気した頬を伝い、透明のヌルヌルした液体がコンビニの白い床へと垂れ落ちていた。

 いきなり!そんな顔面を二つのタコの触手がぎゅっと挟み込んだのだ。

「そんなエロそうな! もとい、偉そうな事を言うお口はタコさんウィンナーで修正だァぁぁ!」

「うぐっ!」

 そして、その後、言うまでもなくケイシーのありとあらゆるエロい部分がユングラーのタコさんウィンナーによって次々と修正されていったのである。

 ――ありかもしれない! このプレー!

 ねぇよ! そんなことしたら翌朝、店中がヌルヌルになってオープンできないだろうがwwww(ケイシー談)

 だが、そう考えているだけでユングラーのタコさんウィンナーは熱を帯びてくるのだ。

 そして、ついに!

 

「こんなに♡ いっぱい♡ 出ちゃいましたぁぁぁwwww」

 

 と、ステージの中心でニコニコとタカトが声を張り上げていた。

 そう、タカトはエロ本カクーセル巻の中に格納されていた25冊の無修正のエロ本、もとい、タコさんウィンナーで修正されたギャグ雑誌を全て出し切っていたのである。

 

 ――これでどないや!

 自信満々に審査員席に目をやるタカト。

 だが、審査員たちからは思いもしない言葉が返ってきた。

「エロ本以外の物は出てこないのかなwwww」

 コイツら……ハッキリ言ってタカトを馬鹿にしておりますwwww

 だが、審査員たちの肩を持つならば、エロ本ばかり出してハイ!終わりというのではあまりにも芸がないのだ。

 そう、手品で有ればトランプ以外の物も次々と出してくるのが定番なのである。

 

 だが、それを聞いたタカトはニヤリと笑った。

 ――俺を馬鹿にするなよwwww

 そう、なぜなら! エロ本カクーセル巻の中には、エロ本とは別のモノが大量に格納されていたのである!

 

「それなら、こんなのはいかがでしょうwww」

 タカトは再びエロ本カクーセル巻に手をかざすと声を大にするのだ。

「開血解放! いでよ! タコさん!」

 次の瞬間、タカトの手には熱を帯びたタコさんウィンナーが湯気を立てていた。(異次元空間の中では時間が止まっているため、出来立てほやほやなのだぁ! しかも、ユングラーの熱を帯びた硬いタコさんウィンナーとは違って赤くて柔らかいのである!)

 それを見た瞬間、審査員たちは盛大に笑い飛ばしたwww

 ではなくて!

 盛大に腹を鳴らしたwwww

 ぐぅぅぅぅぅぅ!

 だって、仕方ないじゃない!

 こちとら昼飯も食わずにズ~ッとコンテストの審査をしてるんだから!

 あんなうまそうなウィンナーを見たら腹が鳴ってしまうのも当然だ。

 

 その音を聞いたタカトは再びニヤリ!

 これはチャンス! と、ばかりに、取り出したタコさんウィンナーを審査員一人一人の目の前に置き始めた。

「開血解放! これどうぞwww」

「開血解放! 熱いうちにお召し上がりくださいwww」

「開血解放! 私は10点の札が大好きなのでございますwww」

「開血解放! ぜひともエロ本カクーセル巻!エロ本カクーセル巻に清き10点をよろしくお願いいたしますwww」

 って、タコさんウィンナーで審査員を買収しとるがなwww

 

 

 だが、よほど腹が減っていたのか審査員もまんざらではない。

 しかし!

 所詮はタコさんウィンナー。その大きさは人差し指ほど。

 そんなもの一口で、すぐに食べ終わってしまうのだ。

 審査員たちは0点の札で机をバンバン叩きながらリクエストするのである。

「おかわりはないのかのぉ~」

「このままでは0点の札が上がってしまうぞぉ~」

 それはまずい!

 ということで、慌てたタカトは再び解血解放をするのだ。

「はいはい! ただいま! 解血解放! いでよ! タコさん!」

 だが、タカトのエロ本カクーセル巻から取り出せる物体は1個ずつ。

 5人の審査たちを同時に満足させるだけのタコさんウィンナーを取り出すには少々時間がかかりすぎていた。

 しだいに、いらだち始める審査員。

 人間というものは本当に食うものがなければ意外と耐えられるものなのだ。

 だが、空腹のときに、ほんの極わずかだけ食い物を与えられると、余計に空腹感が増してしまうのである。

 そんな飢餓状態にも近い審査員たちは、鬼のような形相でタカトを責めはじめたのである。

「こらぁぁ! ガキ! 早くしろよ!」

「ウィンナー以外に何かないのか!」

「もっとちゃんとしたものを食べさせんかい!」

 

 もっとちゃんとしたモノ?

 とはいっても、タカトのエロ本カクーセル巻の中に納められた食べものといえばタコさんウィンナーしかないのだ。

 あと入っているものといえば、融合加工で使うハンマーなどの道具類ばかり。

 まずい……

 まずい……

 さすがにマズイ……

 このまま放置しておくと、あの審査員たちのことだ……怒りにませて0点の札を確実に上げることだろう。

 ならば、何とかしてもその腹を満足させないといけないのである。

 って、もう、融合加工の道具コンテストじゃないやんwww

 

 そんな時、タカトは思い出したのだ!

 そう、エロ本カクーセル巻の取り換えプラグの存在を!

 

 あのプラグの中には控室で提供されたカレーが大量に蓄積されている。

 しかも、カレーは液体だ。

 一個という概念は存在しない。

 おそらく、タカトの計算では、開血解放した瞬間、大量にカレーが吹き出すことになるだろう。

 いや……それでいいのだ!

 もう、こうなったら、あの審査員たちに顔面にカレーをドバドバとかけてやるっていうのはどうだろうかwww

 あれだけ飢えているのだ。きっと気が狂ったように喜ぶことだろうwwww

 

 あれぇ……?

 

 確か……あのカレーって……激辛カレーだったはずだよねwww

 そんな激辛カレーなど審査員の顔のぶっかけてもいいのかよwww

 いいんだよ!

 辛さで目がつぶれて気が狂ったように大騒ぎしている間に、奴らが持っている札を全部10点に差し替えておけば満点は確実!

 それってインチキなのでは?

 何をおっしゃいます! 札をあげるのは彼ら審査員自身!

 私、タカトは、目の見えない彼らに札を手渡しするだけのチョットしたお手伝いするだけですから、なんら問題はありませんwwww

 

 って、そんなことが問題なのではない!

 そう! それ以外の「あれぇ……?」なのだ!

 それ以外の「あれぇ……?」って、一体なんやねん!

 

 ――あれぇ……? 取り換えプラグはどこに行ったんだ?

 当然、控室から持ってきたと思っていたのだが、ポケットの中を探してみてもないのである。

 落とした? いや、そんなことはないと思う。

 仮に落としていたとしても、後ろを歩いていたビン子が推薦状の時のように拾ってくれているはずだ。

 ならば、ビン子が持っているのか?

 慌てた様子のタカトはステージの脇に勢いよく顔を向けると目まぐるしいスピードでまばたきをしビン子にアイコンタクトを送ったのだ。

 

 ビ ン コ ト リ カ エ プ ラ グ モ ツ テ イ ル カ

 

 それに答えるかのようにビン子もまばたきを返す。

 

 ・・・・・・・・・・

 

 だが、タカトにはビン子が何と言っているのか全く分からなかった。

 ならばということで、もう一度ビン子にアイコンタクトを送る。

 

 ビ ン コ ト リ カ エ プ ラ グ モ ツ テ イ ル カ

 ・・・・・・・・・・

 

 やはり、ビン子から返ってくる信号が全く理解できない。

 業を煮やしたタカトは、「ちょっと待ってくださいねwww」と審査員たちに愛想笑いを入れると、踵を返してステージの脇へと大股でズカズカと歩いて行ったのだ。

 そして、ビン子の前に仁王立ちすると大きな怒鳴り声をあげた。

「何を言ってんのか分かんねぇよ!」

「えっ? 私?」

「そうだよ! ビン子! お前以外に誰がいるんだよ?」

「私、何も言ってないわよ?」

「さっきから、まばたきで信号を送り返していただろうが?」

「あ~www あれwww タカトがこっちを見ながらまばたきをしてたから、私も真似してみただけwwww」

「アホかぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 なんと! まったく伝わってねぇ!

「あのな! 今は緊急事態なの! 分かる! ビン子ちゃん!」

「全然~♪」

「いや……いい……ビン子、お前、エロ本カクーセル巻の取り換えプラグ持っているか?」

「持ってないわよ。タカトが持っているんじゃないの?」

「ということは……やっぱり、控室に忘れてきたのか……」

「えっ? 控室に?」

「頼む! ビン子! 今すぐ控室に行って取り換えプラグをとってきてくれ!」

「それが人にものを頼む態度?」

「はい?」

「人にものを頼むにはそれ相応の頼み方があるんじゃなくてwwwタカトさんwww」

 ここぞとばかりに強気に出るビン子ちゃん。

 日ごろ、さんざんタカトに嫌味を言われているのだ。

 ――だから、これぐらいいいわよねwww

 しかし、コンテストの最中であるタカトはステージを降りるわけにはいかない。

 ならば、ここは甘んじて恥辱を受け入れようではないか……

「ビ……ビン子……頼む……取り換えプラグをとってきてください」

 にやりと笑うビン子は勝利を確信した。

 だが、ここではい分かりましたというほど普段から蓄積された恨みは浅くはないのだ。

 ということで、とどめの一言。

「ビン子? ビン子様の間違いではないのかな? タカト君www」

 くっ!

 タカトは唇を強くかみしめた。

 ――ビン子の野郎! 調子に乗りやがって! だが……だが……今は耐えるとき……

「ビ……ビン子……さま……よろしくお願いします……」

 だが、ビン子は、豚でも見るかのような侮蔑した視線で見下しながら指でステージの床を指さすのである。

 こ! これは! 土下座のサイン!

 まさか! この場でタカトに土下座を要求するというのであろうか?

 だが、先ほどから下に向けた指を催促するかのように何度も軽く上下させていた。

 ついに……タカトはひざを折る……

 そして、ステージに額を強くこすりつけたのだ。

「ビン子さま! よろしくお願いします!」

 ビン子さま! 完全勝利!

 ――気持ちぃぃぃぃぃい!

「了解~♪ ちょっと待っててねぇ~♪」

 ということで、ビン子はステージの脇にある控室に向かってスキップを踏むのであった。